先週は土曜に東京でG2京王杯2歳S、京都でG3ファンタジーSと2つの2歳重賞が行われました。
京王杯2歳Sは当欄でもご紹介していたコラソンビートが中団追走から差し切り勝ち。2、3着とはクビ、ハナ差の接戦ながら、紅一点の身で馬場の真ん中から堂々と抜け出しました。前週の天皇賞・秋で驚異のタイムが出たようにレコード決着自体は手放しではほめられませんし、やや相手に恵まれた感もあり、今回の勝利をもって来年のクラシックうんぬんとは言えないでしょう。
とはいえ6月4日の東京芝1600メートルの新馬戦(1着ボンドガール、2着チェルヴィニア、3着コラソンビート、6着キャットファイト)のレベルの高さを改めて証明するとともに、絶好調の新種牡馬スワーヴリチャードにとっては、うれしいJRA重賞初勝利となりました。
一方のファンタジーSは15番人気の伏兵・カルチャーデイが好位から抜け出してV。2着に9番人気、3着に12番人気と人気薄が上位を占めたことで、3連単の配当は230万円を超える特大万馬券となりました。
波乱の要因には京王杯2歳Sと同様にメンバーレベルの問題もあったように思われます。上位人気に推されたのはいずれも1勝馬で、2勝を挙げていたクイックバイオが4番人気、キャプテンネキが8番人気に留まったことからも確たる主役不在の混戦だったことがうかがえます。
京王杯2歳Sも含めて、前週までに行われたG3サウジアラビアRCやG3アルテミスS、リステッドのアイビーSに比べると低調な印象が残る先週の2重賞でした。
さて今週は土曜日に京都でG2デイリー杯2歳S(芝外1600メートル)が行われます。今年で58回目をむかえる伝統の重賞で、過去5年の勝ち馬からはアドマイヤマーズ、セリフォスがG1ホースとなっています。今年も要注目の一戦と言えるでしょう。
そんな中で当欄がピックアップするのはカンティアーモ(牝、木村)です。
▲木村厩舎のカンティアーモ
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。