先週は日曜東京で3歳1勝クラスのセントポーリア賞(芝1800m)が行われました。東京の芝中距離戦らしく、過去にはドゥラメンテ(2015年)を筆頭に多数の重賞勝ち馬を送り出している出世レース。今年はレイデオロ産駒の3番人気ペッレグリーニが勝ちましたが・・・。内容を振り返ると、この勝利をもって“クラシック候補”とは言えそうにありません。
それというのも決着タイムの1分48秒8は、前日の3歳未勝利戦や古馬1勝クラスより1秒以上遅い平凡な数字。原因は5F通過62秒6のスローペースによるものだけに、酌量の余地はありますが、将来性を占うには次走以降、改めて検証が必要でしょう。
ちなみに同レースには先週の当コラムでご紹介したブライトマンが出走していたものの、結果は3着まで。後方からメンバー最速タイの上がりで追い込みましたが、前出の通りスローの展開に泣きました。同馬もまた次走以降に改めて見直したいと思います。
土曜東京で行われたリステッド・クロッカスS(芝1400m)は、2番人気のロジリオンが勝ちました。同条件で行われるようになった1998年以降、後にGI馬となったのはラウダシオン(2020年)ただ1頭のみという微妙なオープン特別ですが、今年の勝ち時計1分20秒9は歴代最速のタイムでした。
今後はNHKマイルCを目標にするそうですが、鞍上の三浦騎手はレース後に『距離が延びても良さそう』とコメント。今回の勝利をもって“マイル路線の主役”とまでは言えませんが、頭の片隅には入れておきたいと思います。
さて、今週は日曜京都でGIIIきさらぎ賞が行われます。登録12頭中11頭が関西馬という顔ぶれですが、ただ1頭の関東馬レガーロデルシエロも侮れません。
▲きさらぎ賞に出走予定のレガーロデルシエロ
2024/01/30 (火)
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。