期待馬が集まったフリージア賞は今後へ向けて要注目の一戦です/東スポ・藤井記者の“若駒”生情報！

先週は日曜東京でクラシックの登竜門・GIII共同通信杯が行われましたが、今年はかなり特殊なレースとなりました。

逃げたパワーホールが作ったペースは前4F50.0-5F62.7秒という“超”のつくスローペース。上がり3Fは11.4-10.9-10.8秒という究極の加速ラップとなりました。これではもちろん後続はお手上げですし、道中引っ掛かって折り合いに苦労する馬も複数見受けられました。

好位から速い上がりを使えたジャスティンミラノが1着、ジャンタルマンタルが2着という結果となりましたが、今回は特殊なレース展開への対応力がモノを言った印象が大きく、これがそのままクラシック･･･、少なくとも皐月賞に結びつくかとなるかと、微妙なところかもしれません。逆に敗戦馬の中から、次走以降に巻き返す馬も出てきそうです。

また土曜東京ではやはり牝馬クラシックの重要な前哨戦・GIIIクイーンCが行われました。

勝ったのは1番人気のクイーンズウォーク。デビュー2戦の1800メートルから、今回は初のマイル戦ということもあり、道中はこれまでより後方のポジショニング。しかし直線で外に持ち出されると、メンバー最速となる3F33秒4の末脚を繰り出して優勝。未勝利戦に続く連勝で重賞初制覇を飾りました。

半兄にグレナディアガーズという血統馬で、中内田厩舎＆川田騎手のコンビは昨年の三冠牝馬リバティアイランドと同じ。粒ぞろいと言われる現3歳牝馬世代ですが、新星誕生と言えそうです。

一方、敗れたとはいえ見限れないのは2着のアルセナールです。道中は好位のインで脚を溜めたものの、直線ではタイトなスペースに入り、進路がクリアになるのに時間がかかりました。スムーズであれば際どい勝負になっていたことでしょう。こちらも半姉にナミュールという良血。次走以降も注目です。

さて今週は3歳重賞こそ行われませんが、土曜東京のフリージア賞は今後のクラシックへ向けて要チェックの一戦です。