東京スポーツ・藤井真俊記者によるPOG最新情報。今回はチューリップ賞&弥生賞の振り返りと、今週末のフィリーズレビュー&アネモネSの注目馬について。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
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先週は土曜阪神でチューリップ賞、日曜中山で弥生賞と2つのクラシック・トライアルが行われました。ハイレベル牝馬戦線に新星誕生なるか、そして混戦の牡馬戦線に主役登場なるか・・・が見どころでしたが、終わってみると、やや期待ハズレの結果となりました。
まずは弥生賞。勝ったのは未勝利Vに4戦を要し、京都2歳S・8着→1勝クラス・2着とお世辞にも世代のトップを走ってきたとは言い難いコスモキュランダ。前残りの馬場を早めにマクって動いた鞍上・Mデムーロ騎手の好判断が光った内容でした。
上位人気馬では3番人気のシンエンペラーが2着に入って面目を施しましたが、同馬は年末のホープフルSで牝馬レガレイラの2着に敗れており、それが今回も3番人気にとどまった要因。有力候補ではあるものの、やはり皐月賞の“主役”とはならないでしょう。
一方、シンエンペラーをおさえて1、2番人気と期待を集めたトロヴァトーレ、ダノンエアズロックはそれぞれ6、7着。荒れた馬場が敗因となった可能性はありますが、あまりに見せ場に乏しい内容に終わり、賞金面も含めてクラシック戦線から大きく後退してしまいました。
そして盛り上がらない牡馬路線に拍車をかけるのが、前日のチューリップ賞の結果でもありました。
朝日杯FSで牡馬相手に3着に食い込んだタガノエルピーダが1番人気に支持されましたが、まさかの4着と着順を落としたのです。もともと昨年の朝日杯FSは阪神JFよりタイムが遅く、レベルを疑問視する声がありましたが、まさにそれを裏付けるような出来事でした。
そのチューリップ賞を勝ったのは5番人気のスウィープフィート。直線の鮮やかな末脚や、祖母スイープトウショウという血統背景などは目を引きますが、阪神JFで7着に敗れているうえ、その前後の1勝クラス、リステッドでともに2着に敗れていることを考えると、とても“新星誕生”とは言えません。
クラシック第一冠まで残り1か月少々となりましたが、相変わらず牡馬は混戦。牝馬戦線は阪神JFの上位馬や、同レースを回避したボンドガールやチェルヴィニア、クイーンC勝ちのクイーンズウォークらが、いまだ上位を形成しているように映ります。
さて、そんな中で今週も東西で桜花賞のトライアルが行われます。粒揃いの牝馬路線に割って入るような馬が、今週こそ登場するのか要チェックです。