東京スポーツ・藤井真俊記者によるPOG最新情報。今回は先週のサウジアラビアRC振り返りと、今週東京デビュー予定の注目馬について。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
藤井真俊記者の最新記事や予想等はWebサイト「東スポ競馬」でご確認ください。
先週は土曜東京で出世レースのサウジアラビアRCが行われました。歴史の浅い重賞ながら、ダノンプレミアムやグランアレグリア、サリオスなど、後のGI馬を何頭も送り出している注目の一戦。今年は2番人気のアルテヴェローチェ(牡、須貝)が制しました。
最内枠から好スタートを決めたものの、道中は控えて中団から。直線で大外に持ち出されると、馬場の真ん中から鋭く伸びて差し切りました。決着タイムは1分33秒0。開幕週の絶好馬場とはいえ、朝から雨が降り続いてコンディションは稍重。にも関わらず2019年のサリオス(1分32秒7・レコード)に次ぐ歴代2位のタイムは優秀と言っていいでしょう。
父モーリスで、母はクルミネイト。近親のピオネロやククナはタイトルにあと一歩手が届きませんでしたが、ついに一族悲願の重賞ウイナーとなりました。次なる目標は伯母のクルミナル(桜花賞2着)が成しえなかったGI制覇となります。
一方、単オッズ1.5倍の圧倒的支持を集めたチェルヴィニアの半弟・アルレッキーノ(父ブリックスアンドモルタル)は5着まで。先週の当コラムでもお伝えしたように、逃げの手をとったここ2戦とは異なり、4番手に控える“待機策”を選択しましたが、直線では伸びを欠きました。
レース後にルメール騎手が『馬場(状態)なのか? 馬(の状態)なのか? 反応できなかった』と首を捻ったように、敗因はハッキリしませんが、クラシック戦線へ向けては一歩後退となりました。