東京スポーツ・藤井真俊記者によるPOG最新情報。今回は先週の阪神JF振り返りと、今週日曜の朝日杯FSについて。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
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先週は日曜京都で2歳女王を決める阪神ジュベナイルフィリーズが行われました。
勝ったのは中団の外で脚を溜めたアルマヴェローチェ。前後4F46.5-46.9秒という平均よりやや速めの流れを、馬場の真ん中から堂々と抜け出しました。1枠の2頭が道中インで溜めて2、3着したことを考えると、12番枠から外を回ってねじ伏せた内容は、1馬身1/4という着差以上の強さだったように思います。
アルマヴェローチェは札幌で新馬(稍重)1着→GIII・札幌2歳S(重)2着からの臨戦。今回は休み明けに加えて、初の良馬場、初のマイル戦など多くの課題がありましたが、それらをすべてクリアしての勝利。今後の飛躍を予感させました。ちなみに父ハービンジャー、母父ダイワメジャーの組み合わせはナミュールと同配合になります。
2着、3着に伏兵が入ったことにより3連単22万7500円の高配当となった本レース。波乱の要因には人気馬の凡走もありました。
先行して4着の2番人気ショウナンザナドゥ、最後方から追い込んで6着だった3番人気コートアリシアンはともかく、1番人気ブラウンラチェットは中団後方から見せ場なく16着と、まさかの大敗。
ルメール騎手はレース後に「ゲート裏で馬を気にしていたし、狭くなったところで自分のリズムで走れなかった。3~4角で馬場の悪いところを気にしていた」と色々と敗因を挙げたそうですが、マイナス12キロと馬体重を大きく減らしていたことも含めて、“幼さ”を露呈したようでした。
桜花賞と同じ阪神ではなく京都で行われた今年の阪神JF。強い内容だった勝ち馬のほか、上位に食い込んだ伏兵馬、期待を裏切った人気馬など、果たして来年のクラシックへ直結するかどうかは不透明と言えそうです。
さて、今週日曜も京都で2歳マイル王を決める朝日杯フューチュリティS(芝外1600m)が行われます。3年前の勝ち馬ドウデュースを筆頭に、アドマイヤマーズ、ジャンタルマンタルなど、翌年以降もGIを勝つ馬をしばしば輩出している注目レースです。
主力を形成するのはアルテヴェローチェ(GIII・サウジアラビアRC)、トータルクラリティ(GIII・新潟2歳S)、パンジャタワー(GII・京王杯2歳S)ら重賞勝ちしている関西勢ですが…、関東からも4頭がエントリーしています。