Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第38回目の今回は、実用編として中山記念など先週のレースを例に挙げて、当連載の「種牡馬格言」を振り返ります。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):今回は大阪杯以降の中距離戦線を見据えて、先週の実践例を話していきましょう。中山記念はヒシイグアス本命で馬単万馬券を当ててましたね。お見事でした。
今井雅宏(以下、今):先行馬が多くてタイトな流れになる読みで、心身構造が確かなハーツクライという点と、宝塚記念が急流だったぶん短縮に対応しやすい点を評価しての本命だったよ。休み明けで調教からもフレッシュさを感じたし。それと断然人気のソーヴァリアントが少し怪しかった。
亀:そうなんですよね~。レース前にも言ったんですが、短縮の1800mで中山だと戸惑うかなと思いました
今:オルフェーヴルの回で話したけど、慣れてない上に前走より忙しい流れを追走する形のオルフェーヴルは微妙だよね。だけど対抗にしちゃった。
▼参考記事
【第12回】オルフェーヴル#1 驚愕のデータが次々に! 馬券的に美味しい種牡馬の本質
亀:あ、同じです(笑)。微妙に怪しいけど切れないみたいな。この条件自体は本来向くはずですしね。問題は初の短縮1800mというステップでした。
今:それと前走好時計勝ちの反動が出てて、当日のパドックも良くなかったよ。
亀:馬券的にはシュネルマイスターとドーブネを狙ったのですが、外差しの流れになった結果なので。場合によってはこの2頭で決まったでしょうから、判断に悔いはないです。悔いが残るのはソーヴァリアントを対抗にしたことです。この凡走は何度やってもありえるパターンでした。
今:そこなんだよね。引っかかりながらも置きにいった予想で、甘えがあったかな。当たり外れより、過程が重要だよね。実際、ペースが緩めばシュネルマイスターとドーブネだった可能性もあるし。ドーブネは揉まれるのが嫌で評価しなかったけど、どうしてピックアップしたの?
亀:本質的に非根幹距離系のディープインパクトなので合うと読みました。短距離向きに馬を作ってれば、それこそ裏の阪急杯でも走ったと思いますし。それとディープインパクトの鮮度ですね。
今:3走前が2勝クラスで鮮度は高いよね。
亀:ラーグルフをピックアップしたのは何故ですか?
今:短縮とかで前走よりタイトになると、外枠からブレーキを掛けない競馬が合うんだよね。エリザベス女王杯のジェラルディーナみたいな。
亀:格言の『1800mを超えると極端な競馬が出来そうなときに買い』ですね。『直線の短い非主流条件で強い』も当てはまりました。
▼参考記事
【第15回】モーリス#2 得意・苦手がハッキリしている種牡馬!
今:中山金杯は内枠でも本命にしたけど、あれは同距離で前2走がタイトだったから内枠でも流れに乗りやすかったんだ。モーリスは不器用だけど馬群自体は大丈夫なしぶとさ(C系)があるんで、追走が楽に感じれば内枠も向く。
それとモーリスは叩かれながら集中していくから。もし他の種牡馬なら、金杯で馬群を割って勝ったあとの短縮は危なかったよ。
亀:適性ではなくて、内枠から外枠だと戸惑うとかの精神リズムですね。前走からのリズムが競馬では凄く影響する。スタニングローズも、今回が内枠なら馬券圏内もありえましたね?
今:実際、僕も内枠なら本命にしてたかも。短縮の外枠で、キングカメハメハの器用さやまじめさといった武器が発揮しにくい面が出ちゃった。
亀:次走は内目の枠なら、集中力が増すので面白いですよね。キャリアを重ねたモーリスの話で思い出しましたが、フェブラリーSはロードカナロア産駒のレッドルゼルを本命にしました。それまでの2年は本命にしませんでしたが。
今:なるほど、確かに前2年は一押しを欠いたね。
亀:あれがロードカナロアのキャリアと心身リズムですよね。パンサラッサもサウジカップを勝ちましたし、キャリアを重ねて強くなる。
今:だよね~、僕は押さえにして外しちゃったけど。モーリスと似た成長曲線、生命リズムを持ってるね。あと、先週は日曜の阪神3R(ダート1400m)で馬単70倍を◎○の本線で当てて、3連単万馬券も当てたんだけど、今までの話が全部詰まった、まさに実用編にピッタリのレースだったよ。
▼参考/ 競馬放送局
・今井雅宏が2週連続でスマッシュヒット連発!/先週のMVP
亀:ボクも獲りましたよ(笑)。以前話題にした芝からの馬を狙う作戦ですよね。芝からダートのワンツーでした。2頭ともダートを走る血統なのは常識レベルですが、このレースのポイントは1~3人気がすべて連対を外したことですね。