Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第118回目のトークテーマは、スプリンターズSのサトノレーヴ馬体重が意味するもの。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):スプリンターズSの1番人気サトノレーヴは、当日のトラックバイアスに加え、馬体増でも危なかったですよね。前回(117回)、『反動の懸念があるので絞れた方が良い』と解説されてましたが、懸念が現実になっちゃいました。
今井雅宏(以下、今):4キロも増えてくるとはね~。前計量の発表ではほとんど増えてなかったから、当日は絞れると思ったけど。
亀:「調教後馬体重」はアテにならないですから(笑)。ボクも当日の馬場と馬体重を見て、『これは危なくなった』ってリアルサロンスペースで解説しましたよ。
今:物理的に太いかどうかだけじゃないんだよね。
亀:馬のバイオリズムが分かるわけですよね。
今:前走はいくら増えても良かったけど、今回は少しでも増えると厳しくなる。
亀:キーンランドC後の回(第115回)で、キーンランドCのサトノレーヴは大幅馬体増で人気が落ちたから単勝を買ったとおっしゃってましたね。
今:みんな増減幅には反応するけど、重要なのはベクトルだから。
亀:今回の4キロ増はかなり危ないパターンですけど、馬体重発表後もオッズはほとんど落ちませんでしたね。
今:そこが馬体重馬券の効果的なところだよね。前走は間隔を空けたのもあるし、2走前が初重賞勝ちだから、気持ちが凄く高揚してたんだ。この世の春を謳歌している状態で、心身が充実して開放形になっている。だから馬体も自然とぐんぐん増えて充実してくるんだよね。こういう時の馬体増は気にしなくて良いよ。
亀:気分が良い状態なわけですね。
今:だけど今回はそれでは駄目になる。1200m重賞も3戦目で、しかも連続好走後だから、解放された気分のままでは厳しい。間隔も詰まって、今度はグッと集中しないと走れないタイミングなんだよね。開放されたままだと、心身のグリップが利かなくる。この4キロ増は、抑えの利かない心身状態に入ったことを端的に示しているよ。
亀:結果論ではなく、今回のサトノレーヴは1週前から「馬体重が増えると危ない」という話でしたからね。あと2番人気のママコチャも絞れませんでしたね。