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王様と姫様の金満馬券王国
2024/03/28 (木)

【第8回】高松宮記念の明暗を分けた“格”と“枠順”/王様と姫様の金満馬券王国

『名馬に学ぶ馬券術』に続く田端到氏による連載『王様と姫様の金満馬券王国』。王様と姫様が重賞レースを振り返りながら、今後に役立つ馬券術を見つけていきます。

今回のテーマは「高松宮記念の明暗を分けた“格”と“枠順”」です。ぜひお楽しみください!

なお、「名馬に学ぶ馬券術」に加筆・再構成した一冊『30年後まで使える王様の競馬教科書』が2月16日(金)に発売されました。こちらも併せてお楽しみください。


<キャラクター紹介>
王様:血統とローテーションを重視する。馬券名人として鳴らしたが、最近は昔話が多め。

姫様:競馬キャリアは10年くらい。ジョッキーと枠順に詳しい。川田と横山ファミリーが好き。





姫様:高松宮記念はマッドクールがナムラクレアの猛追をぎりぎりしのいで1着。小雨の重馬場、勝ちタイムは1分8秒9の決着でした。


高松宮記念 結果


王様:馬券的にはルガルから買ってしまい、反省だらけだよ。こんな下手な馬券を買ってたら、6億8000万円くらい負けちゃいそうだ。


姫様:やめてください! さわらないで!


王様:マッドクールの父ダークエンジェルはイギリスの芝1200のG1ミドルパークSを勝ったスプリンター。あらためて日本に輸入された産駒の成績を調べてみたが、これまで14頭出走して、11頭が勝ち上がり。高松宮記念に出走したマッドクール、シュバルツカイザーを含めて、中央で3勝以上した馬が計4頭もいる。


姫様:そんなに勝ってるんだ。勝ち馬率がすごい。


王様:昔の金満流に言うと、父系はノーザンダンサー系のセニョールグループだ。


姫様:なんですか、それ?


王様:あったんだよ、ラストタイクーンやワージブやロドリゴデトリアーノをひとまとめにするための呼び方で、オールドファンは懐かしがっているはず(笑)。

中京芝1200なら、ロドリゴデトリアーノの代表産駒にスーパーホーネットという馬がいて、08年の高松宮記念で3番人気5着だったり、ゴールデンロドリゴという馬がCBC賞で大穴の2着に来て馬券が当たったことを思い出したよ、セニョール。


姫様:無視します(笑)。


王様:今の種牡馬でいうとサトノクラウンと同じ父系だね。ダークエンジェル産駒の勝ち鞍26勝の内訳は、芝1200/16勝、芝1400/4勝など、短距離に特化したスプリンター血統。中山、小倉、函館など直線の短いコースの芝1200mを得意にしている。


ダークエンジェル産駒 成績


姫様:王様はマッドクールにあまり重い印をつけてなかったですよね。


王様:すまんかった。中京芝1200の重賞は2回走って、シルクロードS・3着、CBC賞・9着と、2回とも1番人気を裏切っていたから苦手なのかと思ってしまった。道悪も良かったんだろう。時計のかかる芝の得意な欧州血統だから。


姫様:1番人気のルガルはどうしたんでしょう。好位に付けていたのに、まったく伸びずに10着。


王様:ルガルは冷静に考えると人気になりすぎだったかもしれないね。まだG3をひとつ勝ったばかりの格下の存在で、しかも直線に急坂のあるコースは一度も経験してなかった。シルクロードSの勝ち方が鮮烈だったのと、不良馬場を楽勝したことがある道悪適性に飛びついた人が多かったんだろう。あ、わしも(笑)。


姫様:坂が苦手ってことですか。


王様:それはまだわからんけど、直線に向いて、さあこれからというところで初めて上り坂があったから、馬がとまどった可能性もあるだろうし、そもそも坂云々より、こんなに強いメンバー相手に走った経験もなかった。


姫様:1、2着のマッドクールとナムラクレアは、昨年のスプリンターズSの2、3着馬ですもんね。G1実績のある2頭だった。


王様:そう。格を重視するべきだった。あとは「良馬場の高松宮記念は内枠が強いけど、道悪の高松宮記念は外枠がよく来る」というデータにも惑わされた。終わってみれば内枠決着とは……。


姫様:あちきは中京8Rの芝1200のレースを見た時に「あ、今日は道悪だけど内が伸びる。内枠狙いだ」と気付きましたよ。


王様:8R? 何それ。


姫様:どうせまた当日は競馬じゃなくて、別のスポーツを見てたんでしょう。あったんですよ、8Rの芝1200でアシャカタカという武豊さんの馬が内ラチ沿いを楽々と逃げ切り、外の馬は伸びなかったレースが。


王様:あ、そうなの?


姫様:芝1200は特に当日の馬場傾向をチェックしろって、王様が言ったんじゃないですか!


王様:雨が降ると、もう今の馬場は全然わからないよ。でも、2着のナムラクレアは惜しかったね。パトロールビデオを見ると、最後の直線でステッキを入れられるたびに内へヨレて、それを立て直すロスがあった。クビ差だっただけに惜しまれる。


姫様:血統の馬券ネタが全然ないので、何か出してください。


王様:高松宮記念の前に別の媒体に書いた、ビッグアーサー産駒の面白いデータがある。

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田端到 近影

田端到

1962年、新潟生まれ。週刊誌記者を経てフリーのライターに。辛辣ながらも軽妙な文章には定評があり、馬券初心者からベテランまで多くのファンを持つ。近著に「田端到・加藤栄の種牡馬事典」シリーズ、「金満血統王国」シリーズなど。ウェブサイト・noteでは競馬マガジン『王様の極楽競馬天国』を連載中。

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