『名馬に学ぶ馬券術』に続く田端到氏による連載『王様と姫様の金満馬券王国』。王様と姫様が重賞レースを振り返りながら、今後に役立つ馬券術を見つけていきます。
今回のテーマは「大波乱ヴィクトリアマイルとハービンジャー産駒の弱点」です。ぜひお楽しみください!
<キャラクター紹介>
王様:血統とローテーションを重視する。馬券名人として鳴らしたが、最近はヒモ抜けが多い。
姫様:競馬キャリアは10年くらい。ジョッキーと枠順に詳しい。川田と横山ファミリーが好き。
姫様:ヴィクトリアマイルは14番人気のテンハッピーローズが優勝。単勝20,860円の大波乱でした!
王様:津村騎手の勝利インタビュー、良かったね。『家族は今日、サッカーを見に行ってる(から来てない)』というところが一番良かった。
姫様:そこじゃありません! 『あきらめちゃダメだと、G1に出られるように小さいレースから頑張ってきました』のところでしょう。
王様:馬券は失敗したよ。前回、NHKマイルCのロジリオンを例に出して「今の東京芝1600は芝1400向きの馬が走りやすい」とか、「ヴィクトリアマイルは芝1400や芝1200の実績馬が穴をあける」と言っておきながら、テンハッピーローズを買えてない。
姫様:当てはまる馬は2頭しかいなくて、1頭がテンハッピーローズだったのに。あちきはナミュールが消えると思わなかった。
王様:ナミュールの出遅れは想定の範囲内だろう。あれがハービンジャー産駒だ。G1で人気を背負うと、どうしてもうまくいかない。G1で1番人気か2番人気になったハービンジャー産駒の一覧をまとめておく。16頭いて【0-1-2-13】。
姫様:何ですか、これ! レース前に教えてくださいよ、こういう大事なことは!
王様:教えなくても一般教養だぞ。まあ、3番人気から5番人気なら勝ってるんだけどね。馬券になった3頭は、距離が芝2000か芝2200だったことにも注目して欲しい。ハービンジャー産駒が芝1600のG1で好走するには、めいっぱい末脚をためるか、インを突くか、いろいろ条件がつくから人気を背負うと厳しいんだ。
姫様:はあ……。
王様:でも、ナミュールはうまく運べば勝てる可能性はあったと思うから、崩れるかも知れないデータはレース前に出さないよ(笑)。わしも消したわけじゃないし、上位に買っていた。
姫様:1番人気のマスクトディーヴァは?