競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは開催3週目を迎える「中山芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
2回中山開催は2週目が終了しました。先週、中山では芝レースが10鞍組まれ、逃げ1勝、先行6勝、中団2勝、マクリ1勝。開幕週同様に1着馬は先行系が優勢なものの、Aコース2週目ということもあり、2着や3着には差し系の出番が増えていました。
それでも開幕して間もない状況ですから、勝ち馬は正面直線の内から3分くらいを通った馬が多かったです。ただし、オーシャンSを勝ったヴェントヴォーチェは5分所を伸びていましたし、昨年の同時期ほど内目が優勢という感じではありませんでした。
また、血統面ではエピファネイア産駒とハービンジャー産駒がともに2勝を挙げたほか、弥生賞はサトノクラウン産駒のタスティエーラが勝利。土日のレースを見ても、上がり3ハロンタイムは昨年の同時期より若干かかっていますし、先週は少しパワー寄りの芝になった印象でした。
先週の当コラム(※)でご紹介したように、今年の2回中山開催前、芝コースではエアレーション作業を実施していません。ですから、前半までは内目を通る先行系が優勢になるかなと思っていたのですが、現状は少し違ったようです。
(※)今年も開幕前のエアレーション作業がなかった中山芝/コジトモの馬場よもやま話
では、どうしてパワー寄りになっているのか。