競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「京都ダートコースにも導入されている白い砂」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週はGIレースがお休み。しかし土日で4つの重賞レースが行われるなど、盛りだくさんです。そこで今回は今週日曜日に行われるみやこステークスの舞台である京都ダートコースを取り上げます。
2023年10月24日配信の当コラムで『地方競馬場で白い砂の導入が進む背景』と題し、園田競馬場や大井競馬場など、地方競馬場で“白い砂”が導入され始めていることをご紹介しました。
この白い砂。実はすでにJRAのダートコースにも徐々に導入が進んでいるのをご存知でしょうか。
そもそも、JRAで使用してきた青森県六ケ所村産の砂は、ダートコースとして求められる条件を満たす理想的なもので、長い間JRA10場の競馬場で使用されてきました。しかし、2020年頃から青森県六ヶ所村の良質な海砂が採れにくくなってきました。
そこで最近は、これまで使用してきた青森産の砂をベースに、それぞれの競馬場に必要な要素を補える産地の砂を混ぜているのです。
この青森産の砂をベースに他産地の砂を混ぜる方法を最初に行ったのが2020年の阪神競馬場。この年から青森産の砂をベースに、西オーストラリア州アルバニー産の珪砂を混ぜるようになっています。
そして、京都競馬場では2023年の春開催から青森産の海砂をベースに……