プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回はダート戦で使える芝血統の知識です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は、牝系に入っている芝血統をダート戦でどう扱うかという話をしたいと思います。
──血統好きでもあまり見ない奥の方ってことですよね? そんなに影響があるんですか?
双馬:影響が出るシチュエーションがあります。
──意味深ですね。詳しく聞かせてください。
双馬:例として挙げるのは、今年最初の勝負レースだった1月6日の中山2Rです。『競馬放送局』で公開した予想では以下のような印を打ちました。
【1/6(日) 中山2R 双馬の印】
◎12.ファイントパーズ
○7.ゴールドアローン
▲11.カフェアローロ
△6.セージグリーン
×15.マツリボタン
──◎→○→▲じゃないですか!! 1点目で3連単13万760円は強烈ですね。
双馬:結論から言うと、1着のファイントパーズ、2着のゴールドアローンは牝系に芝血統を持っていて、前走はその芝血統のせいで負けていたんです。
──今回は芝血統があっても走れるシチュエーションだったから巻き返せたということですか?
双馬:はい。ダート競馬で苦戦する理由って、1番目は「ダート適性がない」、2番目は「砂を被るのが苦手」だと思います。このふたつは分けて考えようというのが今回の主旨です。
──ん? どういうことでしょうか?
双馬:つまり、「ダート適性はあるけど、砂を被るのが苦手」というパターンがあるということです。
ファイントパーズは前々走がダート替わりで2着。前走が6着でした。ダート替わりで走ったぐらいですからダート適性はあるんですけど、2戦目でパフォーマンスを下げているんです。レース映像を見てもらえれば分かるんですけど、前々走は4枠7番から大外に出して砂を被らず2着。前走は1枠1番から砂を被り位置取りを悪くして6着でした。
そして、今回は6枠12番を引いて、予想でも「砂を被らない位置なら」って書いたんです。まさか逃げるとは思っていませんでしたけど、砂を被らない最高のポジションになったので0.4秒も離して勝ちました。
──砂を被るのが苦手だと確信したのは、血統表のどこを見てですか?