プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「馬券特化型の2歳戦診断(6月15日~23日)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
──前回に続き、今回も2歳戦診断をお願いします。この期間にはエリキングの新馬戦があったので、双馬さんがどう評価するのか楽しみです。
双馬:分かりました。「レベル判定の基準」と「レベル判定についての注意点」は以下の通りです。
【レベル判定の基準】
S:重賞級の馬が複数存在
A:重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B:1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C:平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D:低レベル、勝ち上がる馬少ない
E:低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
【レベル判定についての注意点】
・各ブロックの1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているため、同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCの方がレベルが高くなります
・芝1200m、芝1400mのCよりも、芝1600m以上のCの方が概ねレベルが高くなります
・ダート替わりで期待できる馬は「スマート出馬表」でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり、芝替わりで期待できる馬です
▼ピックアップレース(1)
6/15 東京6R 2歳新馬 ダ1400 良
勝ち馬:クレーキング
評価:C
ナダル産駒のワンツー決着でした。ナダル産駒は仕上がりが早いのか、初戦から走りますね。同じロベルト系のブライアンズタイムに似たところがあって、色々なタイプを出す可能性がありそうです。想像通りのダート馬も出しますし、母父次第では芝馬も出します。
このレースを勝ったクレーキングも、育て方によっては芝も走れたんじゃないかと思えるような馬体をしています。ナダルが大物を出すタイプかどうかは分かりませんが、新馬戦から走るということは覚えておいた方がいいでしょう。
▼ピックアップレース(2)
6/15 函館6R 2歳新馬 ダ1000 良
勝ち馬:リリーフィールド
評価:C
前回「モズアスコットは芝でキレ味のある馬も出しそうですし、ダート向きの馬も出しそう」と言いましたが、早速ダートで圧勝する馬が出ました。2、3着馬のタイムが速くないのでレースレベルは平均にしましたが、勝ったリリーフィールドは高く評価して良いでしょう。
3番人気で5着に負けたジョイナーテソーロはフィエールマン産駒なんですけど、やっぱりフィエールマン産駒はある程度距離があった方が良いと思います。
▼ピックアップレース(3)
6/16 東京5R 2歳新馬 芝1400 良
勝ち馬:プリティディーヴァ
評価:C-
ノーザンファーム育成のKingman産駒プリティディーヴァが勝ちました。ただ、6月2日に同コースで勝ったKingman産駒スターウェーブに比べると、物足りない内容でした。タイムは悪くないんですけど、芝なのにディスクリートキャットやヘニーヒューズが上位に食い込めるようなレースだったので、レベルは高くないと思います。
プリティディーヴァは次走で過剰人気になる可能性があるので、チェックしておきたいですね。5着のクニノハッピー、11着のケイツーギルダーはダート替わりで穴をあけそうです。