先週は土曜に中山でオープン・芙蓉S。1番人気に支持されたのは先週の当欄でも紹介したシーウィザードでしたが、好位追走からゴール前できっちりと抜け出しました。2着とはわずかクビ差でしたが、前後5F65.1-59.3秒の超スローペースを外を回って追い上げたことを思えば、勝ち切ったことを評価すべきでしょう。コース形態やポジショニングを問わない自在性は、これからより高いステージで戦う際にも武器となりそうです。
日曜中山では1勝クラスの牝馬限定戦・サフラン賞が行われ、こちらも1番人気のサンティーテソーロが人気に応えました。スローペースの逃げ切りで勝ちタイムも平凡ですが、メンバー最速の上がりを使って2着に3馬身差をつけた内容は、まさに完勝。逃げて連勝中ですが、一介の逃げ馬ではなさそうです。
さて今週は土曜(10月8日)に東京でG3サウジアラビアRC(芝1600m)。今年で第8回目という歴史の浅い重賞ながら、2017年のダノンプレミアムをはじめ、2018年グランアレグリア、2019年サリオスと、3頭のGI勝ち馬を輩出している出世レースです。
なかでも大きな注目を集めることが予想されるのはノッキングポイント(牡、木村=父モーリス)です。
▲木村厩舎のノッキングポイント
好素質馬が集うことで知られる3回東京開幕週の新馬戦を、好位から楽々と抜け出して3馬身差の圧勝。同レースの2、4、5着馬はその後すでに勝ち上がっており、今年も水準以上のレベルにあったことがうかがい知れます。
多くのGI馬を送り出しているサウジアラビアRC。高い支持を集めそうな2頭をリポート/東スポ・藤井記者の“若駒”生情報!
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。