先週は土曜に東京でG3・サウジアラビアRC。当欄でご紹介したノッキングポイントが単勝140円の圧倒的支持を集めながら4着に敗れる波乱があり、3連単は12万9400円の高配当となりました。
勝ったのは2番人気のドルチェモア。デビュー戦に続いて手綱をとった横山和生騎手は戦前からかなり自信があったようで『状態は良かったですし、馬の力を信じていました』と涼しい顔で振り返っていました。また管理する須貝尚介調教師によると『まだ気性が若くてお子ちゃま』とのこと。メンタル面を中心にまだまだ伸びシロがありそうです。
ただし2着以下に関しては検証が必要なレースでもありました。それというのも7番人気のグラニットが大逃げを打ち、そのまま2着に粘り込んだ展開でしたが、レースラップ的には前後4F・46.3-47.1秒という平均ペースより少し速いくらいの逃げ。すなわちグラニットは見た目ほど暴走していたわけではなく、離れた2番手にいたドルチェモアの位置が、ぎりぎり差し切れるポジションだったことが分かります。さらに後ろにいた組が届かないのも当然で、3着シルヴァーデュークも3番手からの流れ込みでした。
そんな展開で後手を踏み、さらに3~4コーナーでも外を回って4着に食い込んだのがノッキングポイント。負けて強しの内容ではありましたが、完成度の高さが売りだっただけに、陣営にとっては手痛い敗戦だったのではないでしょうか。
そのノッキングポイントを管理する木村哲也厩舎が、今週日曜(16日)阪神のオープン・もみじS(芝内1400メートル)にまたも期待馬を送り出します。ウンブライル(牝、父ロードカナロア)です。
▲木村厩舎のウンブライル
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。