先週は土曜京都でリステッド・若駒Sが行われました。過去にはディープインパクトを筆頭に、アンライバルドやヒルノダムール、マカヒキなどGI馬を多数送り出している出世レース。今年は1番人気のサンライズジパングが人気に応えて優勝しました。
武豊騎手騎乗に加えて、直線一気の差し切りというパフォーマンスから、前出のディープインパクトになぞらえる声も聞かれましたが・・・、その中身を見ると、さすがに言いすぎのような気もします。
まずは道中の立ち回り。2コーナーを後方3番手で回ったものの、微妙な手応えでその後は後方2番手→最後方に後退。3~4角では外を回って追い上げようとしましたが、ギコちない走りでなかなか前との差が詰まりません。鞍上のステッキが入り、フットワークが変わったのはラスト1Fあたりからで、そこからの伸びは確かに素晴らしかったですが、レース上がり36秒6、自身の上がりは36秒1にとどまりました。
ちなみにディープインパクトの若駒Sを振り返ると、レース上がりは36秒1で、自身の上がりは33秒6。改めてディープの凄さが浮き彫りになります。
むろん今年の若駒Sは重馬場で行われたので、数字面が物足りないのは致し方ありません。しかしもう1点気になるのはローテーションです。
同馬は11月のJBC2歳優駿の2着馬で、その後はカトレアS・15着→ホープフルS・3着と転戦していました。わずか3か月のうちに4戦もしており、タフさや舞台を問わない汎用性は評価できる一方で、やや使いすぎの感も否めません。今後はトライアルから皐月賞を目指すとのことですが、“余力”や“伸びシロ”も気になるところです。
さて今週も2歳重賞は行われませんが、個人的に注目している2歳戦があります。日曜東京9R・セントポーリア賞(3歳1勝クラス、東京芝1800メートル)のブライトマン(牡、蛯名正)です。
▲未勝利戦を好内容で勝ち上がったブライトマン
2024/01/23 (火)
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。