Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第66回目のトークテーマは前回に続きブラックタイド。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀): 先週のセントウルSもお見事でした!
今井雅宏(以下、今): 本命アグリからテイエムスパーダは3番目の買い目だけど、馬連でも348倍ついたから美味しかったよ。
▼参考記事/ 競馬放送局
今井雅宏が波乱のセントウルSを的中!/先週のMVP
亀: テイエムスパーダはサロンで公開中の「亀AI」でもA評価でした。「逃げられなかった逃げ馬」というMの法則の理論に合致していましたね。AI評価が高く、かつ論理的裏付けのある馬を買い続ければ、トータルではプラス収支になりますね。
今: 「逃げられなかった逃げ馬」の理論も、もう30年くらい前に提唱した理論だよね。馬は前走との感じ方の違いでパフォーマンスを大きく上下させるから、同じ逃げでも前走逃げていたかどうかで、道中の気分は全然変わる。
亀: その仕組みは今後も変わることはないでしょうからね。あとは、期待値が取れるかどうかを「亀AI」をはじめとするビッグデータで常に監視すれば、論理的裏付けのある期待値の高い目を選べますね。
今: それとビッグシーザーはパドックで硬くなってたね。ビッグアーサー牡馬は思っていた以上に心身が硬直化することが多いのかなぁ。使われた方が良いタイプではあるけど。
亀: 今後も芝1200mではビッグアーサーの取捨はポイントになりますね。
さて前回から取り挙げたブラックタイドです。前回は非主流の馬力馬場、直線が短い条件向きという話をしました。近年芝の勝ち星は福島が大多数を占めているのも象徴的です。
今: 1600m重賞で勝ったのはまだ3勝だけど、そのうちのライジングリーズンは10番人気で本命にしてたんだ。3歳牝馬で、しかも年明け初戦の外枠だったんだよね。マイルとかキレが重要なレースだと、パワータイプはやっぱり若くて鮮度の高いときの強引な競馬が一番向く。1600m重賞の3勝は全て3歳春までのレースだもんね。1800mでも多少そういう傾向はあるよ。
亀: フェアリーSはローカルの芝1800mのような適性が問われる年も多いですからね。その1800m重賞の3勝も、先週話したフェーングロッテンとか3歳までですね。
今: 1800m重賞で過去に6回3着以内で、うち5回が3歳までだよね。例外がサイモンラムセスの小倉大賞典だけど、さっきのテイエムスパーダと同じで、逃げの位置取りショックだから。つまり、前走より我慢したりキレを要求されないパターンだよね。惨敗後でストレスもなかったし。
古馬は鮮度がかなり高いときに、道中で無理に我慢させる必要のない条件の穴で買うのが、中間距離での基本戦略になってくるね。
亀: 距離変更をみると、スタミナがある割に延長より短縮の方が期待値高いですね。体力でねじ伏せる競馬が合います。