Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第113回目のトークテーマは先週の実戦例と、今回から始まるブリックスアンドモルタル。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
今井雅宏(以下、今):ちょうど週末の重賞で、先週話題にしたアジアエクスプレス産駒が1番人気で出てきたね。
亀谷敬正(以下、亀):CBC賞のキタノエクスプレスですね。
今:これも前回解説した、好位差しのモデルチェンジに成功して上のクラスに駆け上がってきたタイプになるよ。だけど、この馬も馬体重で引っかかったんだ。
亀:14キロ減のあとに、また4キロ減では厳しいですね。
今:この時点でほぼ負けるのは確定だよね。それなのにオッズは大きく落ちずに1番人気のままなわけだから、馬体重のオッズに対する優位性は凄いよ。僕も馬体重が増えればという解説で相手の1頭には挙げてたけど、この4キロ減で押さえる必要もなくなったわけだ。そもそもアジアエクスプレスの芝はキタサンブラックと同じで、馬体減りは全然駄目なんだよね。
亀:芝の馬体減は複勝率13.9%で、馬体増だと27.4%ですね。複勝回収率は馬体減が35%で、馬体増が160%。複勝回収率でこれだけ差が付くのは強烈な傾向になります。
今:前走は休み明けで大幅増の太めだった後の馬体減りだからさすがに我慢したけど、こういうあからさまなパターンを除けば、もっと差が付くんじゃないかな。ダートの体力タイプが強引に芝を走る形だから、馬体減りは致命傷になりやすいわけだよね。
このタイプの種牡馬は、休み明けで太めだったときの叩き2戦目以外で馬体が減ってきたら、自動的にアラートが出るシステムを作っておかないとだね(笑)。
亀:ジャスティンスカイも16キロ減だったので、当日は『キタノエクスプレスとジャスティンスカイが危なくなったので、1ドロップオブライト、6スズハローム、7グランテストが大本線です』とリアルサロンスペースで解説しました。この連載を通じても、予想精度を上げるパターンがどんどん増えています。平日の学びの積み重ねで、毎週週末が楽しみですよ(笑)。
さて今回はブリックスアンドモルタルを取り上げましょう。基本はキタサンブラックみたいにパワーと体力で走るタイプです。チーフベアハートの方がもっと近いかな。要はマイネルキッツとかに近いタイプなわけですよ。
今:MではL系タイプになるよ。確かにキタサンブラックに近いよね。というか、それよりもっと揉まれ弱くて、そのお父さんのブラックタイドに近いというか。
亀:なので消すときに使いやすい、逆張り種牡馬ですね。
今:揉まれ弱さはデータでもすごく分かりやすく出ているから使い勝手も良いよね。例えば多頭数の内枠とか。