プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“「マイラーズCはイレギュラーだった」という認識”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
6月28日 函館11R 函館記念 芝2000m
函館記念は函館芝2000mで施行。初角となる1コーナーまでは400m以上あるので、先行争いによる内外の有利不利は考えなくてよいでしょう。ゴール前直線が短く、洋芝を使用。直近まで開催されたコースとは形態が全く異なるため、波乱になりやすいレースです。
登録16頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは7頭。先行馬占有率は高めなので、内枠の方がベターでしょう。
1番人気想定はマジックサンズ。直近5走で馬券に絡めていないことを思うと、この人気には少々違和感がありますが、前走、OP以上で掲示板を確保しているのがこの馬だけなので致し方ないところでしょうか。直近2走は重賞で僅差の6着、4着なので、本来、期待値の積めそうなローテーションではあるのですが…。
2番人気想定はエコロディノス。G1大阪杯からのステップになります。その大阪杯は10秒以上の大敗でしたが、喉の疾患の影響とのこと。今回は手術明けになります。前走の大敗は期待値的にはプラスに働くでしょう。
3番人気想定はデビットバローズ。鳴尾記念の勝ち馬で前走の大阪杯は0.7秒差の8着でした。近況と実績からは1番人気に推されても不思議ではない存在なので、想定6.7倍は明らかに甘く映ります。このオッズ通りなら有力な◎候補。
ジュタが4番人気想定でオッズが6.7倍。17-15-13から8着だったエプソムCの内容から、広いコースよりも捲りが決まりやすいローカルの方が向きそうなタイプではあります。ただ、大阪杯組と比較して優位な部分は少なく、正直、このオッズが見合っているとは思えません。
ケイアイセナは昨年の巴賞勝ち馬で札幌記念4着。洋芝適性は高そうです。オッズが甘ければ狙ってみたい存在ですが、想定8.7倍。期待値的にはもう少しオッズが欲しいですね。
前走3勝クラス勝ちの上がり馬がイガッチとフィーリウス。ともに3-4、4-5-2-2と道中で脚をためる好内容で、想定6番人気・9.3倍、想定7番人気・12.8倍なら手頃感はアリ。
アラタは洋芝巧者。前走のG2金鯱賞でも0.6秒差と衰えた印象はありません。15着、10着と二度の大敗、そして9歳馬ということでオッズが甘くなれば。
4走前に宝塚記念で5着しているチャックネイトは実績上位。想定12番人気・34.2倍なら期待値はありそうです。
オッズも割れており大混戦ムード。どこかに偏りが生じるのは間違いないので、期待値があるレースです。オッズ次第の側面が強いので、しっかり見極めて正解に辿り着きたいですね。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言237
「マイラーズCはイレギュラーだった」という認識
★ピックアップレース★
6月7日 東京11R 安田記念 芝1600m 良
◎4シックスペンス
高○3オフトレイル
穴▲15ドラゴンブースト
高△14ガイアフォース
☆6ステレンボッシュ
☆16パンジャタワー
注1レーベンスティール
注11ワールズエンド

―先週に引き続き、◎→△→注(2着同着)で決着し、単勝21.6倍、馬単139.8倍&59.6倍、3連単843.5倍&657.2倍を的中した安田記念について取り上げます。前回はレースに対する総論や週中見解からの変遷について伺いましたが、今回はシックスペンスに◎を打った思考についてお願いします。
みねた)週中展望は上位人気想定馬から順にチェックして、そこから期待値のありそうな馬についてかいつまんで触れていくスタイルなのですが、シックスペンスは想定以上に人気が薄くて見逃していました。多くの馬券のファンの皆さんも見逃していたからこそ、このオッズになったのでしょう。
―なぜ、見逃してしまったのでしょうか?
みねた)やはり過去走の戦歴に残る「ダート」じゃないですか。過去5走表記だと真ん中の3走がダートですからね。
―2走前がフェブラリーS(9着)、3走前がチャンピオンズC(11着)、4走前が南部杯(2着)。
みねた)芝の前走マイラーズCも7着で、5走前の安田記念が12着。見栄えは相当悪かったですよね。ただ、冷静に振り返ってみると、この馬がかなりの実力馬であることがわかります。G2に限れば3歳~4歳春の時点で3連勝。3歳の身で毎日王冠を勝つというのは能力の高さの証明ですし、中山記念も6-7-8-7と脚をためながら上がり最速の33.9秒で差し切り。その実績が評価されて、その次走となる大阪杯では1番人気に推されていました。
―大阪杯を7着に敗れ、その次走が前出の安田記念12着。ここでも3番人気に推されていましたね。
みねた)ソウルラッシュ、ジャンタルマンタルに次ぐ人気ですから、しっかり評価されていました。ところがその後にダートを3戦挟んだことで、なぜか評価が下がってしまい、芝に戻したマイラーズCでも4番人気の評価にとどまります。
―確かみねたさんは、マイラーズCを高く評価していましたよね。
みねた)当時の見解文を見返してみると「週中展望では2人気想定だったが蓋を開けてみれば6人気11倍とかなり甘いオッズ」「安田記念で3人気に推されていた馬が久々の芝とはいえ11倍で買えるならかなりお得。期待値は抜けている」。ここに、今回狙えた理由が過不足なく書かれていますね(笑)。
―このレースの段階で、ファンが過小評価しているのがわかりますし、前年の安田記念を引き合いに出して「お得」と明言されていますもんね。ただ、期待したマイラーズCは4番人気で7着。これで見限ったファンも多いかもしれません。
みねた)まぁ、マイナス14キロという大きな体重変動もありましたし、国枝厩舎からの転厩初戦でもありました。そして、1.31.7という速い決着で8枠16番はキツかったですよね。実際に1~5着までの掲示板は一桁馬番が独占しています。それを思えば久々にダートから芝に戻り、不利な16番枠から、今回出走していたら1番人気濃厚だったアドマイヤズームから0.4秒差なら全く悲観する内容ではありませんよね。
―そして安田記念では、8番人気の低評価を嘲笑うかのように、2番手から鮮やかに抜け出しました。
みねた)マイラーズCの通過順位が9-8でしたから、いきなり先行策に打って出たように映るかもしれませんが、外枠から無理に先行態勢を取ろうとすると、内から競られれば脚を使ってしまうし、道中でダラダラと外を回らされる形になることも少なくありません。要するに、外枠で無理をすると大敗して無駄に消耗するだけということになりかねないので、無難に乗られることが多くなります。この一戦で、先行力が衰えたと判断するのは早計です。
―実際に、1年前の安田記念では4番手からレースを進めていましたしね。
みねた)そして今回は前走とは打って変わって絶好の4番枠。わかりやすい「条件好転馬」でした。今回から着用したブリンカーの効果もあったと思いますし、過去のコラムでお話ししたように、ダートを使ったことで先行力が養われた可能性もあるでしょう。そしてもちろん、武豊騎手の手綱捌きも素晴らしかった。1着という結果は、運も味方した部分はありますが、大事なことは「不利な外枠だったマイラーズCはイレギュラーだった」という認識。この認識があれば、そのマイラーズCからさらに人気を落とした今回、この馬を見落とすことはなかったはずです。
