Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第114回目のトークテーマはブリックスアンドモルタルのまとめと、新たにスタートしたシャンハイボビー。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
亀谷敬正(以下、亀):前回はブリックスアンドモルタルが揉まれ弱いという話でした。ダートの場合だと、京都ダ1800mと阪神ダ1800mの出し入れですね。阪神の場合、揉まれ弱い馬は先手を取れないと力を出せないので、ブリックスアンドモルタル産駒は阪神だと苦戦しやすいとのことでした。
今井雅宏(以下、今):やっぱり京都でスムーズな形の方が向くね。
亀:阪神⇔京都のステップの馬っていますからね。同じことは中山ダ1800m⇔東京ダ1600mでも使えますよ。中山ダ1800mだと22回走って3着以内は1回ですが、東京1600mは5割近い複勝率ですから。この出し入れだけで結構稼げそうです。人気馬の成績もこの2つでは真逆ですし。
今:凄く分かりやすいよね。ダ1600m以上だと小回りローカルのダ1700mだけ成績が飛び抜けて落ちてるし。ダ1700mの馬券圏内は2回だけど、その2回とも延長で前走より揉まれなかったレースで、しかも一番得意な稍重だったよ。
とにかく揉まれずスムーズな競馬で、かつタフさの少ないレース質だね。中央のダートだと中山、阪神で切って、軽い京都、東京で買う作戦だ。
そして今回はシャンハイボビーも見ていこう。アメリカのダート種牡馬によくいる、まとまったタイプになるよ。結構真面目に走って、馬群もあまり苦にしない。そこまでダッシュ力はないんで、1番枠だとそれほどでもないけど、やや内目の枠で馬群に入れる形が合う。
亀:配合的にはサンデーサイレンスが入ると良いんですよね。一般的に母父にサンデー系が入るとダートは良くないですが、むしろちょうど良くなる。ザファクターと同じパターンです。
今:なるほど、データでも母父サンデー系だと複勝率が高くなってるね。逆にノーザンダンサー系はいまいちなのかな。
亀:ノーザンダンサーを強調してしまいますしね。母父頼みなところがあるんですよ。だから能力を主張するサンデーとかが良いわけで。
今:基本的にレース摩擦がある中でしぶとさを活かす競馬が合うから、短縮適性は高いよ。
亀:複勝率でみると、延長が13.8%、短縮30.3%なので、圧倒的に短縮向きの種牡馬ですね。