競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「ダート競馬の時計の出方」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今回は“ダート競馬の時計の出方"がテーマです。中山、阪神、中京の3場とも、先週と先々週は雨の影響を受けてしまい、ダートも道悪のコンディションでレースが行われ、走破時計が速かったですね。ダートは道悪になればタイムが速くなりますから、先週と先々週はその傾向。これはある意味、納得の結果でした。
しかし、思い出していただきたいのが3週前の2回中山3週目(3月11日、12日)です。この週は土日ともダートは良でしたが、かなり速い時計が出ていたのを覚えている方も多いと思います。3歳未勝利戦のダート1200mで1分11秒台、1800mで1分53秒台が計時されていましたからね。
それも、この週の中山ダートの含水率はおよそ2%台。いわゆるパサパサのダートで、従来のイメージなら時計がかかるのでは? と思う状況です。ですから、私もなんでこんなに速いのだろうと不思議に思いました。
そこで、中山競馬場の馬場造園課に聞いたところ、『ダートコースの管理方法は従来通りですし、砂厚も規定の9cmで調整しています。時計が速くなった要因はこちらでもわかりませんね』とのことでした。
では、なぜ3週前の中山ダートの走破時計が速くなったのでしょうか。ここからは完全に私の推測ですが、と前置きした上で話を聞いて下さい。