月曜の祝日とあわせて3連休だった先週の中央競馬は3日間開催で行われましたが、もともと、レギュラーの土曜に加えて月曜の中継も担当することになっていたところ、日曜後半の代役も務めることになり、恐らく人生初の“3連闘”を経験しました。長くて濃ゆかった3日間をグリーンチャンネルのキャスター目線で振り返ります。
10月8日、初日。舞台は東京&阪神に替わりました。この日から競馬場のパドックブースにいる女性キャスターはマスクなしで出演してもらえるようになりました。私たちのいるスタジオと比べてパドックブースは「密」な空間であるため、コロナ禍になってから2年半以上、パドックキャスターの皆さんにはマスクをつけて出演してもらっていました。美しいお顔を拝見できるようになった喜びはもちろんなのですが、不思議なもので、拝見するこちらも少し気恥ずかしい感じがしました。引き続き、解説者の皆さんにはマスクをしていただいていますが、早く全員が顔を出せる日が来ればと思います。
10月9日、2日目。日曜の後半を担当するのは、2020年の11月29日、3冠馬3頭が揃った“伝説のジャパンカップ”以来でした。普段、土曜の午前を担当している私が日曜午後に入って一番感じるのは、その「ノイズ」の大きさです。拍手、ざわめきなど、競馬場から伝わってくる熱気は土曜朝のそれとはまるで違います。特にこの日の毎日王冠はGI馬4頭の好メンバーによる熱戦だっただけに、ついついこちらもテンションが上がってしまい、レース後は「GI」なのではと錯覚するほどでした。
10月10日、3日目。この日の重賞は京都大賞典ですが、グリーンチャンネル的メイン(?)は「グリーンチャンネルカップ」。リステッド競走になって4年目の今年、これまでのダート1400m戦から1600m戦に変更されました。1400m戦時代も、グレイスフルリープ(JBCスプリント)、サンライズノヴァ(マイルチャンピオンシップ南部杯)と、優勝馬から2頭のJpnI勝ち馬が出ている“隠れた出世レース”なのですが、今年はデシエルトがレコードでダート戦無敗の3連勝。「グリーンチャンネルカップ」の価値を高める活躍を期待していましたが、左前脚を骨折していたとのこと。とても残念です。
ここからはココだけのハナシ。担当が終わって帰宅し「グリーンチャンネルカップ」は自宅でチビチビ飲みながら観戦していたのですが、馬場入場時に「中央競馬中継」のオープニング曲が流れてきて酔いが醒めました(笑)。東京競馬場で観戦中だった小堺翔太キャスターもドキっとしたそうで、これぞ「パブロフの犬」です。
ヴァイオリニスト・NAOTOさんがインストゥルメンタルユニット・DEPAPEPEとのセッションで演奏している「Let’s Party!!! feat.DEPAPEPE」という素敵な曲。オフィシャルチャンネルがありましたので、貼っておきますね。思わず「おはようございます!」って挨拶したくなるかも(笑)。
3日間競馬/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ
- 03/30 (木) 忘れ得ぬ長い夜/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ
- 03/23 (木) ドバイワールドカップデー/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ
- 03/16 (木) 春の強風と競馬/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ
- 03/09 (木) ベテランの定義/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ
- 03/02 (木) “調騎分離”のハナシ/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ

大澤幹朗
1973年9月22日生まれ。千葉県出身。IBC岩手放送アナウンサー時代に岩手競馬のレース実況に携わり、メイセイオペラら名馬と出会う。2003年にフリー転身後、2006年よりグリーンチャンネル中央競馬中継キャスターに。2013年からは凱旋門賞など海外中継も担当。そのほか、WOWOWヨーロッパサッカー実況アナウンサーとしても活動中。