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競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ
2026/07/02 (木)

今週のオブライエン/競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ

競馬キャスター・大澤幹朗氏がお届けする、知れば競馬の奥深さがより味わえる連載『競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ』。

今回のテーマは、A・オブライエン厩舎の近況、ならびに現地時間4日に行われる英G1・エクリプスSの有力馬紹介です。

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現地時間6月28日、アイルランドのカラ競馬場で行われたG1・愛ダービー(芝12f)は、A・オブライエン厩舎のフランケル産駒ベンヴェヌートチェッリーニが人気に応えて優勝しました。

先月6日の英ダービーでも最有力視されていたものの、左後肢がゲートに引っかかった状態でスタートし、10位入線後に「公正でなかった」と出走取消扱いになっていたベンヴェヌートチェッリーニ。英ダービーは苦手な重馬場でしたが、良馬場で行われた今回は8頭立ての最後方から徐々に進出し、直線では持ち味の瞬発力を発揮して先行勢を外からまとめて差し切りました。

先に抜け出した同厩の英ダービー馬クリスマスデーが1馬身3/4差の2着、3着も同厩のピエールボナールで、A・オブライエン厩舎のワンツースリーとなった愛ダービー。今後については、ベンヴェヌートチェッリーニには愛チャンピオンSやBCターフといったレース名が挙がっている他、クリスマスデーとピエールボナールのキャメロット産駒2頭は英セントレジャー路線に進むことが有力となっています。

A・オブライエン厩舎のバリードイル調教馬は、5月末のG1・仏ダービー(シャンティイ芝2100m)でもワンツースリーを決めましたが、今週は仏ダービーの1・2着馬が揃って登場します。

現地時間の4日、英国サンダウン競馬場で行われるG1・エクリプスS(3歳以上、芝9f209y)。レーススポンサーの大手ブックメーカー・コーラルが2.25倍の1番人気に支持するのは、仏ダービー優勝馬コンスティテューションリバーです。

ウートンバセット産駒のコンスティテューションリバー。デビュー2戦目から4連勝となった仏ダービーでは16頭立ての15番ゲートという難しい枠順ながら流れに乗ってレースを進め、直線では同厩馬との追い比べを制しました。また、2分3秒52の勝ち時計は2023年エースインパクト、2019年ソットサスに次ぐレース史上3番目の好タイムでした。

同じA・オブライエン厩舎の仏ダービー2着馬ホークマウンテンは、当初、翌5日に行われるG1独ダービー(ハンブルク芝2400m)に向かうと見られていましたが、「使い分け」をせずに出走してくることが明らかになりました。Racing Post紙によると、シャンティイと今回のサンダウンのコース形態(タイトな右回りコース)が似ていることが、仏ダービー1・2着馬のどちらも出走させる大きな理由となったようです。

2歳G1・フューチュリティT(ドンカスター芝8f)の勝ち馬で、コンスティテューションリバーと同じウートンバセット産駒のホークマウンテン。コーラルのオッズは、出走が明らかになる前の13.0倍から6.0倍の3番人気タイに跳ね上がっています。

A・オブライエン厩舎からは、ロイヤルアスコット開催のG2・キングエドワード7世Sまで目下5連勝中のコーズウェイも登録を残していますが、14日にパリロンシャン競馬場で行われる3歳G1パリ大賞(芝2400m)が目標とされていました。

オーギュストロダンの従兄弟でもある良血馬コーズウェイは、翌5日に行われる独ダービー(ハンブルク芝2400m)にも登録されています。コーラルのオッズは15.0倍です。

バリードイルの3歳勢に対して、今年は古馬のGI馬が不在という中、4.5倍の2番人気は英国調教の4歳馬ゲシン(O・バローズ)です。2020年のエクリプスS優勝馬ガイヤース(その父ドバウィ)の産駒で、重賞未勝利ながら前走5/28のG3・ブリガディアジェラードSではオンブズマンのクビ差2着に健闘しています。

同じく英国調教の4歳馬サダッド(R・ヴァリアン)がホークマウンテンと並んで6.0倍の3番人気タイの評価です。現役時代に芝1400mのG1を3勝しているピナトゥボ(その父シャマルダル)の産駒で、4月のG3・ゴードンリチャーズS(サンダウン芝10f)で重賞初勝利を挙げ、前走G1・タタソールズゴールドC(カラ芝10f110y)は3着に入り、ミニーホークにも先着しています。

さらに5番人気は、A・オブライエンの末っ子ドナカ・オブライエンが手がけるアボーイネームドスージーで8.0倍です。父はオーストラリア産のデインヒル系種牡馬であるスタースパングルドバナー、オーナーはエイダンの次女で、ドナカの姉であるアナ・オブライエン。仏ダービーではバリードイルの3頭に次ぐ4着と善戦しました。

スタースパングルドバナー産駒からは、グスタードがG1・愛2000ギニー(芝8f)を、プリサイスがG1・愛1000ギニー(芝8f)とG1・コロネーションS(芝7f213y)を勝っています。陣営は血統的な距離適性の判断から12ハロンの愛ダービーを回避していました。

去年は、先に抜け出した4歳馬オンブズマンを、3歳馬のドラクロワが最後方からの強烈な末脚を繰り出しゴール前でかわすという好レースだったエクリプスS。今年はオブライエン親子がそれぞれ手がける3歳馬(斤量56.5kg)と、地元英国の4歳馬(斤量61kg)という対決の構図になりそうです。

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大澤幹朗 近影

大澤幹朗

1973年9月22日生まれ。千葉県出身。IBC岩手放送アナウンサー時代に岩手競馬のレース実況に携わり、メイセイオペラら名馬と出会う。2003年にフリー転身後、2006年よりグリーンチャンネル中央競馬中継キャスターに。2013年からは凱旋門賞など海外中継も担当。そのほか、WOWOWヨーロッパサッカー実況アナウンサーとしても活動中。

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