★今週の重賞ピックアップ★
2月19日東京11R・フェブラリーS(ダート1600m)
フェブラリーSは東京ダート1600mで施行。2コーナー奥のポケットからスタートし、初角となる3コーナーまでは640mほどあります。また、芝スタートのコースで、外枠のほうが芝の部分を長く走れます。GIレベルのトップクラスでの争いにおいては、距離ロスの少ない内枠が有利になりやすいのですが、芝スタートの分、内の有利さが相殺されている印象。内外以上に、枠の並びにもしっかり目を配りたいレースです。
登録馬で前走の通過順位に3番手以内があるのは6頭。やや先行有利で、好位差しのタイプに展開が向きそうです。
昨年◎で5番人気2着と期待に応えてくれたのがテイエムサウスダン。前走の根岸Sでは大敗を喫してしまいましたが、4-3と先行力は発揮していました。まともなら2.4秒も負ける馬ではありません。昨年は前哨戦1着からのステップだったので、さすがに14着からの巻き返しとなると簡単なことではありませんが、その分、想定オッズは20倍前後と甘くなっています。
昨年のフェブラリーSが4着、かしわ記念でも2着と実績十分で、ポジション的にも好位差しに収まりそうなのがソリストサンダーです。休み明けの8歳馬というプロフィールもあってか想定オッズは40倍前後。このオッズなら期待値は取れるでしょう。
ショウナンナデシコ、オーヴェルニュの先行馬2頭も不気味。ともに想定オッズ通りなら、実力よりも過小評価されている印象があります。
ペースが緩めば、自力で動けるタイプにも展開が向きます。メイショウハリオは、昨年の帝王賞を制しており、今回、上位人気が目される馬よりも明らかに実績は上。マーチSでは捲りから勝利を収めています。
このメンバーならレモンポップの1番人気は納得で、好位からの競馬ぶりは安定感抜群です。ただ、2倍前後が見合っているかというと…。
ドライスタウトもすばるS・2着からのステップで2番人気というのは、さすがに人気し過ぎの感は否めません。
混戦ムードなので、オッズ次第では地方から参戦のスピーディキック、海外馬のシャールズスパイトを狙える世界線もあり得るでしょう。
有力馬が故障や海外遠征などにより不在で、頂上決戦とは言いにくいメンバー構成となりましたが、その分、波乱の余地が大きく、馬券的には面白そうな一戦です。
【枠順確定後注目馬】
3ケンシンコウ
4ドライスタウト
5オーヴェルニュ
6メイショウハリオ
7レモンポップ
15レッドルゼル
16ケイアイターコイズ
芝部分を長く走れる外枠有利なコースレイアウト。並び的には前に行く馬が外枠に固まった印象で差せる馬からここは狙う。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言67
『特殊条件での凡走で人気を落とした馬』
★ピックアップレース★
2022年4月3日中山3R・3歳未勝利(ダート1800m稍重)
注目馬
8ニシノレジスタンス
──今回はストックネタについて、改めてお話を伺います。当時はまだ連載初期で、わかりやすい「単体で期待値が取れるパターン」、または「展開に関するもの」を中心に取り上げていたので、このニシノレジスタンスは少し応用ネタかなと思ったので。
みねた: なるほど。ただ、これはわかりやすいパターンでしたよ。
──そうなんですか。デビュー以来7戦連続で掲示板外、前走は同じダートで10番人気10着と、特に変わりそうな要素は見当たらないような…。
みねた: 着目すべきは3走前です。ここに、コラムでお話ししてきた様々な要素が詰まっていますよ。
──3走前というと、中山ダート1800mで6着だった時のものですか。通過順位が11-11-13-9で6着ですから…金言27「位置取りを下げながら巻き返した馬」に該当していますね。一旦抜かれた馬が、そこから盛り返す=充実度の証明、という。
みねた: その通りです。しかも、金言39「コーナーでの加速は負荷が大きい」でお話ししたように、負荷の大きな道中で捲り上げていく競馬をしてのもので、6着という数字以上に価値のある競馬でした。
──戦績を振り返ってみると、16番人気・単勝269.0倍という超人気薄でしたが、メンバー2位の上がりを使っているし、悪くない内容ですね。
みねた: その前の3.3秒差負けから、明らかに内容が良くなっていますよね。成長期にある3歳馬なので、しっかり内容を精査することで、その成長を見逃さないようにすることが重要です。
──なるほど。ただ、上げ潮ムードだったニシノレジスタンスでしたが、その後は7着、10着。3走前が好内容なのは認めますが、やっぱりダメかなと思うのが普通かなと。
みねた: その2走は東京ダート2100mです。2走前は、それまで全て初角を二桁で通過していた馬とは思えないような行きっぷりで、道中2番手からの競馬。ここにも、馬が前向きになっていることが感じられますよね。結果的にはバテてしまったので、続くレースでは道中で脚をためる競馬を試みられたものの伸びずバテずで10着。この2戦の内容をみれば、「結果的に、距離が長かったね」ということがわかります。
──そして今回は、3走前の中山ダート1800mに戻りました。
みねた: 変化の兆しをみせた条件に戻るわけですよね。しかも今回は前走の通過順位に3番手以内のある馬が3頭だけというメンバーです。金言13「差し馬には2つのタイプがある」でもお話しした通り、ペースが緩んで有利になるのは前に行く馬か道中で捲れる馬。この馬の捲りに期待するのは無理筋ではないですよね。
──みねたさんは、展開予測においても前走の通過順位をカウントされていますし、金言17「人気薄馬の前走内容の変化を見逃すな」というのがあるように、前走を重視している印象がありました。
みねた: 今回の結果に最も影響を及ぼしやすいのが前走であるのは間違いありません。ただ、穴馬を見つけるためには、当然、前走だけではなく、その前まで目を配る必要があります。ましてや、今回の場合、間に挟まっていた2走が2100mという、カテゴリーでいえば長距離に属する、未勝利馬にとって異質な条件。そこでのパフォーマンスで人気を落とすようなら、しめたものですよね。
──こうして話を伺うと至極納得できるのですが、やはり着外続きの馬なので、狙うのを躊躇してしまいそうです。
みねた: これも何度もお話ししていますが、0-0-0-5みたいな、一見、見栄えの悪い着別度数でも、「意外と頑張ってるぞ」というパターンがあります。着外の5回を精査することが重要で、この馬の場合も、丁寧に分析すれば、必ず同舞台での3走前のパフォーマンスに辿り着けるはず。そしてそこまで目を光らせて、パッと見では狙えないような馬もしっかりピックアップできるのが、プロの予想家なのだと私は考えています。
【第67回】フェブラリーS展望&特殊条件での凡走で人気を落とした馬/馬券師・みねたの金言
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。