★今週の重賞ピックアップ★
5月1日阪神11R 天皇賞・春(芝3200m)
天皇賞(春)は阪神芝3200mで施行。なにぶん、データが少ないので安易に傾向を語りづらいのですが、阪神芝3000mも含めて考えると、基本的には先行有利と捉えてよいでしょう。京都芝3200mの場合、3~4コーナー下り→直線平坦のレイアウトで、直線距離も十分あるので、しばしばロングスパートが決まります。一方、阪神芝3200mは1周目は外回りコースを使いますが、2周目は内回り。ゴール前直線が短く、前に行った馬が有利です。
圧倒的な一番人気が予想されるのはディープボンド。昨年末の有馬記念の時から能力の高さを評価してきた通り、この馬が中心になるのは間違いありません。「この馬をどうやって倒すか?」という視点で考えると、後ろから差されるイメージは湧きにくいので、前に行ける組を狙いたくなります。
その筆頭候補がタイトルホルダー。前哨戦の日経賞を危なげなく勝利し、昨年末の有馬記念は、不利な16番枠、ハナを切れない展開の中で5着と、この馬についても、能力の高さは疑いようがありません。問題は、抜けた2番人気というオッズで、期待値に見合うかどうかです。
アイアンバローズは、前走の阪神大賞典で2番手追走から、ディープボンドと0.1秒差の2着。僅差の戦いを演じていながら、オッズに大きな開きが生じる状況なら、妙味がありそうです。
先行組からはタガノディアマンテにも注目。前走の京都記念はアフリカンゴールドの2着でしたが、そのアフリカンゴールドは大阪杯でハイペースの2番手追走という厳しい競馬を強いられながらも0.6秒差の7着と健闘しています。長距離適性も兼ね備えており、想定通りの人気なら面白い一頭です。
コース形態、そして対ディープボンドの展開面を考えると先行馬に目がいきますが、気になるのはタイトルホルダーの存在です。当面のライバルが前にいる以上、ディープボンドは早めに捕まえにいく可能性が高いでしょう。そうなると、先行馬は展開面のアドバンテージが薄れます。ディープボンドが早めに動くのであれば、その後ろでマークして、進路をトレースして伸びてくる馬にチャンスが生まれます。
その筆頭候補はシルヴァーソニックでしょうか。前走はディープボンドに完敗でしたが、それで脚が測れたという面もあるはず。鞍上川田騎手という点も心強く、一発の魅力は十分です。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
【当日注目馬】
1アイアンバローズ
4ユーキャンスマイル
5マカオンドール
7テーオーロイヤル
9ヒートオンビート
18ディープボンド
有力馬が8枠に配置され展開的には荒れる要素が増した。外々を回らされると厳しく早い段階で内に進路を取れる馬から馬券は組んでみたい。
■みねたの金言26
『「芝スタートのダート」は期待値が取りやすい』
★ピックアップレース★
4月24日阪神10R 甲南S(ダート2000m稍重)
注目馬:8レザネフォール
─4月24日阪神10Rの甲南Sは、初ダートの8レザネフォールに◎。単勝16.9倍×2000円、複勝5.8倍×3000円的中で、推奨買い目は51,200円の払い戻しになりました。初ダートの狙い方については、金言6で聞いていたのですが、3勝クラスの初ダートをピンポイントで仕留めるあたり、さすがだなと。
みねた) 考え方自体は、金言6で話した時と全く同じです。初芝とか初ダートを気にする前に、自分の得意ファクターでしっかり分析することが重要で、このレースのレザネフォールも、私の得意ファクターである「展開」から導き出しています。
─いつもの通り、前走の通過順位に3番手以内がある馬(先行意識の高い馬)を数えると、8レザネフォール、10オンザフェーヴル、12サンライズシェリーの3頭だけ。15頭中3頭、占有率20%なので、前有利になりそうなのは予測できました。
みねた) そして、レザネフォールが6番人気1着、オンザフェーヴルが1番人気3着、サンライズシェリーが14番人気4着。
─レザネフォールが逃げ切り勝ち、2番手を進んだサンライズシェリーが超人気薄で4着ですから、やはり、前有利だったのでしょうね。ただ、『競馬放送局』の見解文で、レザネフォールについて「人気薄での逃げ切りに期待する」とあったのには唸らされました。陣営が逃げ宣言をしていたわけでもなく、私はこの馬が逃げる展開をあまり想像していなかったので。
みねた) 何度もお話している通り、期待値を取りやすいのは「これまで前に行っていない馬が前に行けた」時です。陣営の逃げ宣言は、実際に逃げられないかもしれないのに馬券が買われてむしろ回収率が下がる要因です。レザネフォールは、前走の通過順位に3番手以内がある(5-3)上に、4走前には阪神芝1800mで(3-2)と先行していました。その先行力を発揮すれば前に行ける可能性は高いでしょう。ましてや、今回は芝スタートでしたから。
─阪神ダート2000mは芝内回りの4コーナーを拡張したポケットからのスタートですね。芝スタートのダートコースは他に、福島ダート1150m、新潟ダート1200m、東京ダート1600m、中山ダート1200m、中京ダート1400m、京都ダート1400m、阪神ダート1400m。やはり、芝スタートというのは重視されますか?
みねた) そうですね。芝スタートの方が、芝で走れる馬は行き脚がつきやすくなります。先行馬であれば、加速がついてハナを切れる確率は高まりますし、差し馬であれば、いつもより位置を取れる可能性があります。先ほど申し上げた、「これまで前に行っていない馬が前に行けた」という、期待値の取りやすいパターンに当てはまりやすいわけですね。
─どうしても、初ダート馬を狙う時は「砂を被って終了」というケースが頭をよぎってしまうのですが、芝スタートだとその心配が少し軽減されますね。
みねた) やはり、初ダート馬にとっての最大のリスクは砂被りです。だから今回もそうですが、初ダート馬は、先行できることを見越しての狙いが多いですね。差し馬を狙うのであれば、大外枠など、砂を被りにくいプラスアルファの後押しが欲しいところです。
─阪神ダート2000mは、芝馬の好走例が多いとか、芝血統が走るみたいなセオリーがあったと思うのですが、そういった部分は意識されていますか?
みねた) それはないですね。私が芝スタートのダート戦を勝負レースに選ぶことが多いのは、オッズ面が理由で、恵まれる可能性のある馬のオッズがついているケースが多いんです。芝スタートかダートスタートかで、各馬の位置取りは大きく変わります。にもかかわらず、その点を意識しているファンはまだ少ないので、おいしいオッズが残っている印象です。
─相変わらず、血統や馬体といった要素は加味していなくて、みねたさんらしいなと思いました。
みねた) 結果に影響を与えるファクターだと思うので、本当は取り入れた方が良いのでしょうが、そうしたら情報の処理が追い付かなくなって買い目が多くなりすぎてしまうかもしれません(笑)。