★今週の重賞ピックアップ★
8月21日札幌11R 札幌記念(芝2000m)
札幌記念は札幌芝2000mで施行。スタンド前直線の4コーナー奥ポケットからスタートして、初角となる1コーナーまでは380mあります。初角まで距離があるので、先行争いにおける内外の有利不利は少なめですが、やはり道中で外を回るロスは大きく、内を通れるに越したことはありません。同脚質間の比較なら、より内枠の方が有利です。
ヴィクトリアマイルを制したソダシ、そして函館記念を制したハヤヤッコと、2頭の白毛対決で盛り上がりをみせる一戦。そこに、パンサラッサ、ジャックドールという現役トップクラスの逃げ馬が顔を揃え、非常に見応えのあるレースになりそうです。
逃げ馬2頭が顔を揃えたとはいえ、前走の通過順位に3番手以内があるのは4頭しかおらず、コース形態も加味すると先行有利になりそうというのが第一感。
今年に入って重賞2勝のレッドガランは、前走が道中で脚をためての差し切りという味な競馬で、展開的に向きそうです。宝塚記念を好位追走から7着に踏ん張ったウインマリリンも、G2のここならチャンス十分。前走、6-6-4-2と自力で動いて勝ち切ったハヤヤッコもフロック視は禁物です。また、ユニコーンライオンも確かな先行力を秘めており、想定通りの人気薄なら狙う価値があるでしょう。
好位差しというタイプではありませんが、オールカマーで豪快な捲りを披露したグローリーヴェイズにも注目。海外帰りという臨戦過程が不確定要素ではありますが、5番人気前後にとどまるようなら、能力に賭ける手はあります。
逃げ馬2頭の比較では、テンの速さではパンサラッサが上。パンサラッサがハナ、ジャックドールが番手ですんなり折り合いがつく可能性もありそうです。そうなると、延長ローテのソダシもスッと好位につけて、展開面の恩恵を受けられます。簡単には切れません。また、スローならば捲り脚質にもチャンスが生まれます。その想定なら、ここ2戦、捲る競馬で新味をみせているアンティシペイトに注目。
逃げ馬2頭が並びで入れば競り合う可能性は上がりますし、最内ジャックドール、大外パンサラッサとなれば、ジャックドールがコース利を活かしてハナを取りに行くかもしれません。枠順の並び次第で展開想定が大きく変わるので、まずは枠順発表を待ちましょう。
パンサラッサとジャックドールが内で並びで入るという先手争いには注目したい。
2頭でやり合えばどちらかが潰れる可能性は高いがこのレベルの逃げ馬が共倒れは考えづらく一頭は残ると見て好位から2頭のポジション争いを見ながら進められそうな馬から馬券を組み立てる。
【当日注目馬】
3パンサラッサ
4ジャックドール
7ハヤヤッコ
9ウインマリリン
10ソダシ
12アラタ
13レッドガラン
15ケイデンスコール
なお、最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言42
『道中で捲った馬は着順を問わず次走も注目せよ』
★ピックアップレース★
8月13日小倉11R 阿蘇S(ダート1700m良)
◎6アンセッドヴァウ
○4サンライズラポール
▲8デュードヴァン
△9アッシェンプッテル
☆11エマージングロール
注1ミステリオーソ
買い目
単勝 6 2000円
ワイド 6―4・8 各1500円
馬連 6―4・8・9・11・1 各500円
3連複 6―4・8―4・8・9・11・1 各400円
─先週土曜の小倉11R阿蘇Sは▲→△→◎の決着。軸の6アンセッドヴァウ(6番人気)は3着まででしたが、ワイド10.8倍×1500円、3連複168.8倍が400円的中して、83,720円の払い戻しとなりました。
みねた) このレースだけで、土日の勝負レースをプラス確定にできたのはよかったです。
─普段は3連複が300円というパターンが多いのですが、今回は2列目が2頭だったので400円になっていました。それだけでも払い戻し額が16,880円違うので、改めて買い目を絞って厚く買うことの価値を再確認できた気がします。
みねた) このレースは、○▲のうち、どちらかは馬券に絡むだろうと思って2列目は2頭に絞りました。ただ、いつものように△までを2列目に置く買い目にしていたら、3連複は300円になりますが、ワイドの6-8と6-9が1000円ずつになるので、払戻額はこちらの方が上でした。ワイドという券種には押さえ馬券としての側面もあるので、2列目候補が崩れてワイド6-9だけしか当たらなかったとしても、しっかり26,000円払い戻せるワイドを買っておく手はあったかもしれません。
─これだけの払い戻しを受けて、それでも最善手を追求するとは…。もちろん、このストイックさがみねたさんの常勝を支えているのでしょうが。
みねた) 競馬は非常に奥深いギャンブルなので、日々、勉強ですよ。
─さて、ここからは具体的な狙い方について伺っていきます。見解文が長くて、力が入っているなと思っていたんですよね(笑)。
みねた) 自信はありましたね。思考としては、これまで話した通りで、前走3番手以内の馬を数えると3頭。11分の3なので先行有利で取りました。ただ、その3頭のうち2頭が、前走3勝クラスからの昇級馬。単体では、まず期待値を取れない存在です。
─唯一、昇級ではなかった先行馬が▲8デュードヴァンです。
みねた) 他の先行馬と離れていて、両脇は差し馬という並びがよかったですし、唯一の現級先行組。この馬単体でも期待値は十分に持っていました。先行有利の想定そのままでいくならこの馬が◎でしょうね。先行馬を狙うか、前の組がだらしないと見込んで捲りを狙うかという選択で、私は後者を選んだということです。
─◎6アンセッドヴァウですね。
みねた) これまでも何度かお伝えした通り、道中で位置取りを上げるのは、非常に負荷が大きい動きです。アンセッドヴァウはG3のプロキオンSで10-10-9-8とコーナーで動いていき0.8秒差の6着でした。道中で脚を使いながら、最後まで伸び続けたレース内容は数字以上の価値があります。ましてや、今回はG3からオープンへと格が下がるわけですから、走っている馬からしたら、相当、楽に感じるでしょうね。
─楽な先行競馬で勝ってきた昇級馬と、G3で捲りを打っていた降格馬というのは好対照でした。いずれにせよ、道中で捲りを打った馬の次走は、着順にこだわらず要注目ですね。
みねた) 道中で負荷が掛かっているので、ラストでしんどくなるのは、ある意味、当然ですからね。最後まで伸びているのが理想ですが、最後に止まって着順を落としている馬でも、十分に穴馬の資質があります。
─そういえば、関屋記念の週中展望でも、「前走で7-2-1と一気に捲る競馬をみせたシュリも、想定通りの人気薄なら大穴候補」と触れていました。
みねた) 枠の並びで買いたい馬が増え過ぎた関係で、シュリまで印が届きませんでしたが、12番人気なら狙える存在でしたよね。それまで後方ままの競馬をしていた馬が、道中で動いていけたこと自体が、状態面なり精神面なりの変わり身の兆しですから。捲る競馬をした次走、行きっぷりが変わるというのはよくあることです。
─金言17がまさにこのお話でした。前走の白富士Sで捲りを打ったランフォザローゼスが、次走のダイヤモンドSで波乱を演出したんですよね。
みねた) ランフォザローゼスも、もともとクラシック路線を歩んだ実力馬でした。競馬で穴が出るパターンの一つが、「能力の高い馬がスムーズにレースできた時」です。道中で捲れる脚があるということ自体が能力の高さの証左であり、その馬がすんなり逃げられた、折り合って進められたなど、スムーズに走れれば、馬券になる確率は高いですよね。そういう意味でも、前走で捲った馬は、追いかけてみて損はありませんよ。