★ピックアップレース★
11月21日東京1R 2歳未勝利 ダート1400m良
注目馬:15マイネルシトラス、16アンサングヒーロー
買い目
単勝 15 2000円
複勝 15 3000円
馬連 15・16―3・14 各300円
馬連 15―6・16 各300円
三連複 15―14・16―2・3・4・6・13・14・16 各300円
─2回にわたってお届けした「みねた流 少頭数の狙い方」は大いに反響がありました。ただ、少しマニアックに寄せ過ぎた感があったので(笑)、今回はオーソドックスな馬券術を取り上げたいと思います。テーマは「初角までの距離と展開読み」。みねたさんは『競馬放送局』で出している予想文の中で、必ずといっていいほど、冒頭に初角までの距離を書かれていますよね。
みねた) 最初のコーナーまでの距離は、展開に大きな影響を与えますからね。ざっくりまとめると、最初のコーナーまでの距離が短いほど内の先行馬が有利になり、最初のコーナーまでの距離が長いほど、内の先行馬のアドバンテージが薄れます。
─そのメカニズムを簡単に説明していただけますか?
みねた) コーナーを回るときに外を回すと物理的に距離損が生じるので、そこまでに先行馬は前の位置を取り切りたい。つまり、初角までの距離=ポジション争いが出来る距離ということになります。初角までの距離が短いコースでは、外枠の先行馬は押して出していかざるを得ません。
─出たなりで走っていたら、ほぼ間違いなくコーナーで外を回るハメになりますよね。ということは、押してハナを取り切れてしまえば、外枠の不利は無くなるということですね。
みねた) そうとも言い切れません。そもそも、押していったところでハナを奪える保証はありませんし、押していかなくても最初から距離損の少ない枠に居た馬の方が競馬がしやすいですから。押していってもハナを取れないリスクも含めて考えると、予想の段階では、最初のコーナーまでが短いコースでの外枠の先行馬はどうしても期待値が低くなりがちです。押してハナへいくのと、出たなりでハナへいくのは全く違います。
─えっ、そういうもんなんですか?
みねた) 第1回の時に、「競馬というのは1000m以上走ってハナ差という競技。だからこそ、スタート直後に僅かにスピードを加減したというレベルでも、結果に影響する」と言いましたよね。外から押して押して何とかハナを奪うのと、最初から内に居て距離損少なく位置取り争いを制した馬では最後の粘りに多少でも差が出ると思っています。ハナ差で一個当たるのと当たらないのでは長い目で見たときの収支がかなり変わります。
─なるほど。そうした積み重ねが、みねたさんの必勝の礎なんでしょうね。では、ここからは具体的なレースを見ながら、初角までの距離と展開の関連性を考えていきましょう。
みねた) 初角まで短いコースの例としては、10月17日に行われたオクトーバーS(東京芝2000m・L)を取り上げましょうか。
─1枠2番のパンサラッサを◎にして的中されていますね(5番人気1着)。まさに、内枠の逃げ馬です。
みねた) 東京芝2000mは、1コーナー奥のポケットからのスタート。最初のコーナーまでは130m弱しかないので、外枠の先行馬には極めて厳しい条件です。しかもこのレースは、内枠に先行意識の高い馬が並んでいて、一層、外枠の先行馬にとっては厳しい展開が予想できました。
─2パンサラッサは、前走の中山記念では4角9番手から7着。それ以来の実戦ということもあってか、5番人気にとどまっていました。
みねた) 珍しく出遅れてしまい、後方から伸びずバテずの内容でしたね。とはいえ、G2で本来とは違う戦法を強いられながら0.8秒差なら上々です。前走が出遅れだっただけに、ゲートには細心の注意を払うでしょうし、ゲートが決まれば出していくだろうと。イメージ通りの逃げ切り勝ちでした。レース映像をご覧いただければ、いかに内枠の方が、コーナーを利してポジションを取りやすいか一目瞭然です。
─続いて11月21日東京1R(2歳未勝利・ダート1400m)についてもお話しいただけますか? このレースの予想文の冒頭には、「3コーナーまでの距離が約440m。外の方が回収率が高く出るコース」とありました。
みねた) はい。ですから「初角までの距離が長いコース」ということになります。
─そもそもの話で恐縮なのですが、初角までの「短い」「長い」の基準はどれぐらいでしょうか? 数字を聞いてもピンとこなくて。
みねた) あくまで目安ですが、初角まで300mを切っていれば「短い」と考えてよいでしょう。このレースは440mと初角までの距離が長めなので、内枠先行馬にそれほどアドバンテージは生まれません。
─東京芝2000mとは違って、外枠の馬も出たなりでポジションを決めればいいということですね。
みねた) はい。加えてこのレースはダートなので、外枠の方が砂を被りにくいというメリットもあります。「初角までの距離があり」「砂を被りにくい」ため、東京ダート1400mは外枠の先行馬が狙いやすいですね。
─みねたさんの本命は15マイネルシトラスでした。
みねた) このレースは先行意識の高い馬(前走の通過順位に3番手以内がある馬)が4頭しかおらず、先行有利と予想しました。外優勢というコースの特性を考えると15マイネルシトラス、16アンサングヒーローに目がいきます。特に15は、2走前1.9差6着から前走で0.1秒差の3着と大幅にパフォーマンスを上げたのに、6番人気で単勝12倍にとどまっていました。
─15と16の比較で、より期待値を取りやすいのが15だったわけですね。
みねた) 15の方が買い目を組みやすいという側面もありました。15が来るのは想定通りに先行有利になったケースですから、二列目は同じく先行馬の16アンサングヒーローと能力上位の14カブラヤジョウにほぼ絞れます。その馬単体で期待値が高いというだけでなく、展開を想定した際に買い目が絞りやすかった、というのがこのレースを勝負レースにした大きな理由です。
─買い目で面白いのは、馬連で15と16からのフォーメーションを採用している点です。
みねた) 16も期待値的には狙える存在でした。15を◎にしているので、その前提で馬券を組んでいますが、もし16が大外枠から15に被せていった場合、15は馬券圏外に沈むでしょう。そのパターンになった時は、ほぼ実力上位の14か、先行している3が相手になるので、その2点だけ馬連で押さえています。15からの馬券は4点に絞れ、16からも2点に絞れると判断。16頭立ての馬連は120点あるので押さえ含めても6点なら1/20。リスクヘッジのために2点入れても回収は出来ると判断して買い目に入れました。
─前回、お話していただいた、「決着形を意識して買い目を組み立てる」ということですね。今回も結局、マニアックなところまで話が及んでしまいました(笑)。