★今週の重賞ピックアップ★
12月19日阪神11R 朝日杯FS 芝1600m
先週の阪神JFは、ここで「馬券の軸は差し馬から」と触れて印4頭まで絞り内2頭で馬連万馬券で決まったにも関わらず不的中。馬券の組み立て上、先行想定の1ナムラクレアを軸にした事に後悔は有りませんが、対抗サークルオブライフ、ラブリイユアアイズを4番手に評価できていたので万馬券の組み合わせは折り返すべきだったと日々、勉強です。
【12/12(日) 阪神11R 阪神JF みねたの印】
◎1ナムラクレア
○10サークルオブライフ
▲17ナミュール
△11ラブリイユアアイズ
さて、今週は朝日杯FS。先週の阪神JFに続き、阪神芝1600mで行われます。先週も触れた通り、コース形態的には、内外の有利不利はありません。ただ、先週の競馬を見る限り、直線で内に進路を取った馬が伸びあぐねるシーンがあったので、道中は内で脚を溜め、直線は外にスムーズに出すというのが理想でしょう。
今週も2歳戦らしく、前走で逃げ・先行策を取っていた馬が多く、「差して勝ってきた」という経験がモノを言いそう。馬券の軸は差し馬から考えたいところです。
上位人気が見込まれるのはジオグリフ、セリフォス、ダノンスコーピオン、ドウデュース、ドーブネといった無敗馬たち。実は、この中で前走差し(=通過順に3番手以内が無い)だったのはセリフォスのみです。ジオグリフは新馬戦で3-3-3-4から1着、ダノンスコーピオンの前走は3-3-4から1着と、脚をためることを意識した乗り方をされており、陣営の期待度の高さは窺えますが、差す競馬への対応力という点では、セリフォスが一歩リードしています。
あとは、差し馬狙いなので、枠の並びに注目。阪神JFのサークルオブライフは、自身の内に先行意識の高い馬が4頭並ぶ、内に潜り込みやすい絶好枠を得ていました。
【朝日杯FS 注目馬】
1カジュフェイス
4セリフォス
5ヴィアドロローサ
6オタルエバー
9ドウデュース
脚を溜めて競馬が出来る馬、多頭数や前半速い競馬を経験した馬から注目馬を選んだがここから展開や配当を加味して買い目を決めていく。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言8
『逃げた時点で展開に恵まれている』
★ピックアップレース★
12月4日中山9R 葉牡丹賞(2歳1勝クラス) 芝2000m良
注目馬:3ボーンディスウェイ
買い目
単勝 3 2000円
複勝 3 3000円
ワイド 3―4・5 各300円
馬連 3―1・2・4・5・9 各300円
三連複 3―5―1・2・4・9 各300円
三連複 3―5―14・15 各100円
─みねたさんに、展開の読み方について色々と教わってきて、展開を読む楽しさも分かってきました。ただ、時には、全く想定と違う展開になることがあって、しかも馬券が当たる場合すらあります。みねたさんの予想でいえば、先日の葉牡丹賞がそうでした。
みねた) 「前走道中3番手以内で通過は15頭中9頭と多く、差しの競馬を覚えさせた馬から行きたい」と書いて本命にした3ボーンディスウェイが逃げ切ったレースですね。
─そうです。「勝ちに不思議の勝ちあり」じゃないですけど、想定外のパターンで的中したレースの見解についても聞いてみたいなと思いまして。早速ですが、いつものようにこのレースに対する思考から教えていただけますか?
みねた) 2歳戦ということもあって、前走で3番手以内の競馬をしている馬が9頭います。新馬戦は力差が大きいので3番手以内につけた馬がそのまま押し切ってしまうことが多いのは仕方ないのですが、なるべく「馬の後ろにつける競馬を覚えさせよう」という陣営の意図が感じられる馬の方が評価したい、というのが基本方針です。
─それは、そういう馬の方が陣営の期待値が高いということでしょうか。それとも、馬の経験値的なものでしょうか。
みねた) 両方あるでしょうね。期待馬だから控える競馬を覚えさせようとしている側面はあると思いますし、後ろから「前の馬を追い抜く」という経験があることもアドバンテージでしょう。
─「先行意識の高い馬」が9頭もいるということで、差し馬有利と取ったわけですね。
みねた) 開幕週なので内が有利です。また、競馬は基本的に先行有利ということで、相手には内の先行馬を重視しています。差し馬を本命に取ったのは、その方が馬券が組みやすいからですね。このレースは、1と2が先行意識の高い馬だったので、この2頭が前に行くことで、3が内ラチ沿いに潜り込めると考えていました。
─先行意識の高い馬が揃った一戦で、1や2が行き切る想定で外枠勢を軽視したのでしょうか?
みねた) 12、13、14と先行意識の高い人気馬が外に並びましたが、こうなるとスタートから一生懸命位置を取りにいかないとポジションを確保できないですよね。仮に行き切ったとしても、そこで余分な力を使ってしまいます。大前提として、ゲートを出してそのまままっすぐ走って位置を取れる内枠と、斜めに切り込みながら先頭に立たなければいけない外枠との比較では、断然、内の方が楽ですよね。このレースの場合、特段、テンに速い馬はいなかったので、並走での先行争いになって、相対的に距離ロスの少ない1や2が恵まれるのではないかという見立てでした。
─金言7「先行馬の並びが展開を決定づける」で触れたように、先行馬が並んで入って不利になるパターンでもありました。こういう場合、並んだ3頭は等しく不利なのでしょうか?
みねた) その場合、一番外が、多少は不利を受けにくいかもしれません。実際、このレースでも14には注の印を回しています。例えば同じ先行馬並びでも、1番枠と2番枠なら、そのままポンと出て並走することも可能だと思うのですが、外枠から先行馬が並んだ場合、同じ角度で進路を取るというわけにはいきません。思い通りの進路を選べないし、競り合いのさなかに不利が起こる確率も高まります。それでも一番外ならば、行き切れなくても、包まれずに道中で動いていく選択肢があるという分、多少はマシかなと。
─レースでは3ボーンディスウェイがハナを切りました。
みねた) 想定とは違いますね。でも、その段階で単勝は当たるんじゃないかと思いました。多くの方がご存知だと思いますが、「そのレースで逃げた馬」は回収率が出ますからね。逃げた時点で、その馬は展開に恵まれているんです。
─「逃げた時点で展開に恵まれている」。金言っぽいのをいただきました。
みねた) もちろん、ハイペースの逃げ切りとか、厳しい展開を逃げ切ったというケースもありますが、それらを引っくるめて、逃げた馬の回収率は高く出ます。回収率が出る=実力以上のパフォーマンスをしたということなんですよ。つまり、逃げた段階で、実力以上の結果を残しやすい。
─回収率が出る=実力以上のパフォーマンスを出しているという発想はありませんでした。物理的な不利がない分、回収率が出やすいのかと。
みねた) それももちろんあります。逃げれば、当然、砂を被るという心配はないですし、前を追い抜くという行為が必要なくなり詰まって馬群に沈む確率は0になります。
─今回の葉牡丹賞は、それまで逃げていなかった馬が逃げるという、一番、馬券的には美味しいシチュエーションでした。
みねた) 結果を見ればそうですよね。ただ、逃げの手に出るとは全く予想できませんでしたし、みんなそれが分からないからこそ4番人気なんです。
─そのレースで逃げた馬を見抜けば勝てるけど、簡単に見抜けないから馬券には生かしにくい。
みねた) 今回逃げる馬を見抜くのは難しいですが、前回逃げた馬は分かります。「逃げた時点で展開に恵まれている」を応用すれば、前回、逃げて好走している人気馬は危険、ということが言えますよね。
─確かに。それは、これまでの的中例の解説でも耳にした記憶があります。
みねた) 結局はオッズ次第になるので、逃げて結果を出した後でもオッズが甘いなら、十分に狙えます。ただ、逃げての好走で人気になっているなら嫌うべきでしょうし、それが昇級戦であれば尚更です。
─逃げ馬の方が、クラスの壁にぶち当たりやすいということでしょうか。
みねた) クラスが上がるほど、強い差し馬が増えてくるので後ろからのプレッシャーも大きくなると思います。頂上決戦に近づくほど、目標になる馬がいる方が有利で、実際にGIレベルでは、逃げ馬よりも差し馬が強いことが多いですよね。
─金言2の解説にも、「1ジャズエチュードが危険な人気馬だと判断したからです。2走連続逃げ切り勝ちでの昇級初戦、先行意識の高い馬が揃った中での1番人気。かなり期待値を吸ってくれる存在でした」とありました。
みねた) 逃げて連勝中でしたが、「逃げた時点で展開に恵まれている」を意識していれば、明らかに危険な1番人気でしたよね。