プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は「競馬の勝ち方は一つではない」です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
▼単行本『競馬場と前走位置取りだけで恒常的に勝つ方法』は発売中!
6月21日(水)にみねた氏による単行本『競馬場と前走位置取りだけで恒常的に勝つ方法』が発売されました。ストイックにギャンブルと向き合う姿勢、圧倒的な予想力でカリスマ的な支持を集める馬券師みねた氏による初単行本。ギャンブルに生きていた男だからこそ知る、競馬に勝つためのメソッドを初めて明かします。
★今週の重賞ピックアップ★
7月23日中京11R・中京記念(芝1600m)
中京記念は中京芝1600mで施行。1~2コーナーの外を走る引き込み線ポケットからのスタートで、初角となる2コーナーまでは約200mと短く、先行争いにおいては内枠が有利なコース形態です。
ただ、中京の芝コースは3コーナーが膨らんでおり、1~2コーナーに比べて、3~4コーナーのほうが大きいレイアウト。3~4コーナーの勝負どころで、内を通る馬は少しペースを落としながら回る形になるため、外から動いて内枠勢に被せていけるようなタイプが有利になりやすい側面もあります。
つまり、スタート直後の先行争いにおいては内枠が有利、勝負どころでは外から捲り気味に動くタイプが有利となり、相対的に、内外から押し込められる中枠が不利になりやすいコースと考えてよいでしょう。
登録18頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのはアナゴサン、ヴィジュネル、ウイングレイテスト、シュリ、ホウオウアマゾン、ルージュスティリアの6頭(前走が海外の場合は中央のレースまで遡ってカウント)。先行馬の占有率は33%で、やや先行有利からイーブンといったところ。好位から差せるタイプに安定感があります。
期待値的に面白そうなのはベジャールでしょうか。好位から中団が取れる馬で、今回は斤量が3キロ減ります。前走がダートだったせいか人気の盲点になりそうですが、もともと毎日杯で2着している実績アリ。想定通り、10番人気前後なら。
15番人気想定ならシュリにも注目。昨年の関屋記念で2着していることからも、この時期に強いタイプの可能性を秘めています。その関屋記念は逃げてのもの。好位を取る先行力も備えています。
人気どころでは、前走のヴィクトリアマイルを道中動く競馬で0.2秒差・4着と健闘したディヴィーナ。捲りの利く中京コースで外枠をひけるようならチャンスは大きいでしょう。前走比2キロ減の54キロは恵まれた印象。
同じくヴィクトリアマイルから挑むルージュスティリアが1番人気でしょうか。この馬の53キロも恵まれた印象ですが、シンプルに前走のパフォーマンスを比較した上で、今回の人気も勘案するとディヴィーナのほうが上という感はあります。
捲る馬が中枠の人気馬を潰したところを差してくる、というイメージならサブライムアンセム。G1→G3のローテで追走が楽になる可能性は高く、中団ぐらいで脚をためられそう。連続好走が少ないのは、おそらく激走後にリフレッシュが必要なタイプなのでしょう。
並びの影響が大きな、癖の強いコースレイアウトで行われるハンデ戦。馬券的には非常に面白い一戦になりました。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
[枠順確定後注目馬]
2シュリ
4メイショウシンタケ
8サブライムアンセム
9ホウオウアマゾン
12ダノンスコーピオン
13ベジャール
16ルージュスティリア
難解なハンデ重賞。前に行ける馬が不利になるようなことがない並び。前に行く馬中心に馬券は組んだ。
■みねたの金言89
『競馬の勝ち方は一つではない』
★ピックアップレース★
2023年6月25日函館11R・大沼S(ダート1700m稍重)
◎10ペプチドナイル
○11メイショウユズルハ
▲5セキフウ
△2ブラッティーキッド
☆4ディアセオリー
注3ハセドン
[参考買い目]
単勝 10 2000円
ワイド 10-11.5.2 各1000円
馬連 10-11.5.2.4.3 各500円
3連複 10-11.5.2-11.5.2.4.3 各300円
──先週に引き続いて、6月25日函館11Rの大沼Sについて伺います。このレースで◎だった10ペプチドナイルは、朝3時時点では単勝オッズ10倍を超えていたものの、最終オッズは4.5倍。こういう時、どう対応すべきなのでしょうか?
みねた: 結論から言うと、単勝だけ買うのをやめるのが正解でしょうね。これは確実に売れ過ぎているので。
一概には言えませんが、想定していたオッズから3割下落、つまり7割しかついていなかったら見送るのが正解、というケースが多いと思います。やはり他の券種に比べて単勝は乗りやすいし、大口のブッコミも入りやすいので、オッズが下落しやすいですよね。
──単行本『競馬場と前走位置取りだけで恒常的に勝つ方法』が発売された直後でもあるので、こういった(先行馬の割合が少ないなどの)わかりやすいレースは、理論該当馬が売れ過ぎる可能性はあるのかもしれません。
みねた: ですから、多くの人が買っているタイミングでは単勝を避け、期待値が取れなくなって忘れ去られた頃に、単勝を買うようにすれば良いのではないでしょうか(笑)。
──馬連やワイドなど、他の券種については、参考買い目に乗っても大丈夫ですか?
みねた: それもオッズ次第ではありますが、単勝と違って「組み合わせ」の券種なので、オッズが保たれていることは多いと思いますよ。
例えば、宝塚記念でのイクイノックスの単勝1.3倍は、単勝では期待値は取れないですよね。でも、「組み合わせ」で考えた時、「強いイクイノックスの外は恵まれる」という考えに基づいて、3連単の1着固定で、すぐ外のスルーセブンシーズを組み合わせる馬券を組めたら、それは期待値が取れるわけです。何度もお話ししている「単勝の期待値と組み合わせの期待値は違う」ですね。
──単行本を買って、「逃げイチ(逃げが一頭だけ)だから」という理由で10ペプチドナイルの単勝を買う人は多くても、馬連だと相手を選ぶ必要があるから分散しますよね。
みねた: このレースでも、参考買い目では相手を5頭に絞っているので、それはすなわち、7頭消しているということ。単勝を選ぶだけよりも難易度はかなり上がります。また、馬連だと的中率も下がるので、心理的に単勝のように絞ってドカンとは行きづらい分、オッズが保たれやすい側面もあるのでしょう。
──単勝の代わりに、馬単を払い戻し均等にして買うというテクニックもありますよね。やっぱり、勝ちにこだわるならそれぐらいやったほうがいいでしょうか?
みねた: 単勝以外の参考買い目は、まだしばらく期待値は取れると思っているので、まずは単勝オッズが下落していたら、単勝だけは買うのをやめるという方針でいいとは思います。もちろん、馬単の払い戻し均等でオッズが保たれているのであれば、活用しない手はありません。ただ、馬単を使うなら、さらに上級者向けの、ちょい足しテクニックを使って欲しいです。
──ちょい足し? 具体的に教えてください。
みねた: 私が印を入れていない単勝50倍以上の馬は削ってしまうんです。50倍以下の馬は、無印であっても来てしまうケースがままありますが、50倍以上ついている馬で無印にしている馬は、私が「期待値がない」と判断している馬なので、ほとんど来ません。ここを削ることで、さらに期待値を上げることができます。
──ごく僅かの的中率を犠牲にして期待値を上げる、ということですね。奥が深い。
みねた: 私は6艇しかないボートレースもやってきたので、少頭数であったり、外せない断然人気馬がいるレースでも、組み合わせを駆使して勝つことができます。競馬の勝ち方は一つではないので、臨機応変な対処を心がけることが、長期的に勝つためには重要です。
2023年6月21日(水)に、みねた氏による単行本『競馬場と前走位置取りだけで恒常的に勝つ方法』が発売されました。
【商品説明】
■カリスマ馬券師が遂に手の内を明かした
2020年に大手競馬サイトにて900レース以上配信してプラス収支を達成。一年間の活動休止から復帰した2022年には『競馬放送局』の勝負レースの◎が単勝回収率128%を記録。ストイックにギャンブルと向き合う姿勢、圧倒的な予想力でカリスマ的な支持を集める馬券師みねた氏による初単行本です。ギャンブルに生きていた男だからこそ知る、競馬に勝つためのメソッドを初めて明かします。
■「展開読み」が劇的に上達する
みねた氏が重視しているファクターは「展開」。簡単に真似できず、予想法も確立されていないので、期待値が取りやすいのです。本書で紹介する展開読みの極意を知れば、そのレースでスムーズに運べる馬、不利を受けやすい馬が浮かび上がります。専門紙等の展開予想を鵜呑みにするのではなく、自身の展開読みの精度が劇的にアップすることで、まさしく「競馬場と前走位置取りだけ」で競馬に勝てるようになります。
■AIにもトレンドの馬券術にも負けない馬券力が身に付く
世の中には様々な馬券術がありますが、それが世間に浸透するとアドバンテージを失うというジレンマを抱えています。競馬に勝つための唯一の方法は、トレンドを見極め、ファンの心理を逆手に取り、「期待値が取れる」馬券を選び続けること。「展開読み」に加えて、本書に収録している「単体で期待値を取りやすいパターン」を身に付けることで、時代やトレンドに左右されない“真の”馬券力を手に入れることができるのです。
【著者プロフィール】
みねた
かつてはスロプロ軍団の長として、今は予想家として活動する。2020年に大手競馬サイトにて900レース以上配信してプラス収支を達成した後、一旦は表舞台から姿を消したが、2021年秋より復帰。愚直に期待値を追求するスタイルで、展開をベースに回収率の高い馬を選び出す。ストイックに勝利を追求する姿から、同業者からも一目置かれるカリスマ的存在。
定価:2500円+税
著者:みねた
ページ数:237ページ
発売日:2023年6月21日(水)
発行:オーパーツ・パブリッシング