『名馬に学ぶ馬券術』に続く田端到氏による連載『王様と姫様の金満馬券王国』。王様と姫様が重賞レースを振り返りながら、今後に役立つ馬券術を見つけていきます。
今回のテーマは「弥生賞回顧。アルアイン産駒とレイデオロ産駒のコツ」です。ぜひお楽しみください！
なお、「名馬に学ぶ馬券術」に加筆・再構成した一冊『30年後まで使える王様の競馬教科書』が2月16日(金)に発売されました。こちらも併せてお楽しみください。
＜キャラクター紹介＞
王様：血統とローテーションを重視する。馬券名人として鳴らしたが、最近は昔話が多め。
姫様：競馬キャリアは10年くらい。ジョッキーと枠順に詳しい。川田と横山ファミリーが好き。
姫様：弥生賞は荒れましたね。単勝3490円のコスモキュランダが、デムーロ騎手の3角マクリで1着。久しぶりにミルコさんらしいイタリアンな騎乗を見ました！
王様：前半1000ｍは60秒4。これを遅いと見て一気に仕掛けていった。鎖骨とヒザの治療から復帰して以降、好調だね。ミルコが全盛期に戻ってくれれば、また競馬が面白くなる。
姫様：コスモキュランダの父はアルアイン。2017年の皐月賞、19年の大阪杯の勝ち馬です。
王様：アルアインは昨年産駒デビューの新種牡馬だ。まだ中央競馬では6勝しかしていないけど、産駒の連対コースをまとめてみた。
王様：6勝のうち、芝2000で3勝。芝の13連対のうち、芝1800と芝2000で10回を占めている。中距離がいいんだ。
姫様：でも、牝馬は函館2歳Sにも出たクールベイビーというスピード馬がいますよね。
王様：距離はいろいろ出るだろうね。アルアインは現役時代から気性が激しくて、『あれは猛獣だ』と言う人もいるくらい(笑)。アルアインの母はアメリカのダ1400やダ1200で活躍したスピード馬だったし、穴血統として見ておくのがいいと思う。
姫様：コスモキュランダは買える馬だったんですか？
王様：皐月賞馬の産駒が中山芝2000の重賞を勝つというシンプルなつながりもあるけど、弥生賞は中山芝2000に実績のある馬が強いよね。ホープフルSはもちろんとして、1月の中山開幕週に1勝クラスの芝2000の平場戦があって、このレースの連対馬が弥生賞をよく勝つ。
姫様：なんか地味な法則(笑)。年明けの平場のレースに弥生賞直結のレースがあるって。おせち料理の残りに、おいしい栗きんとんが隠れているみたいな。
王様：知らんよ！ じつは今年、このレースを勝ったのはファビュラススターだったから、そっちをマークしていたんだ。2着のコスモキュランダのほうが正解だったとは。
姫様：沈んだ人気馬も振り返ってください。1番人気のトロヴァトーレは中団から伸びずに6着。
