『名馬に学ぶ馬券術』に続く田端到氏による連載『王様と姫様の金満馬券王国』。王様と姫様が重賞レースを振り返りながら、今後に役立つ馬券術を見つけていきます。
今回のテーマは「皐月賞回顧、ジャスティンミラノはキズナ産駒の奇行種なのか!?」です。ぜひお楽しみください！
なお、「名馬に学ぶ馬券術」に加筆・再構成した一冊『30年後まで使える王様の競馬教科書』が2月16日(金)に発売されました。こちらも併せてお楽しみください。
＜キャラクター紹介＞
王様：血統とローテーションを重視する。馬券名人として鳴らしたが、最近はヒモ抜けが多い。
姫様：競馬キャリアは10年くらい。ジョッキーと枠順に詳しい。川田と横山ファミリーが好き。
姫様：皐月賞はジャスティンミラノが1分57秒1のレコード勝ち！ 2着にコスモキュランダ、3着にジャンタルマンタルが入りました。
王様：馬券はどうだった？
姫様：3連複だけ当たりました！ 川田さまからの1頭軸流しです。脚を余さず早め先頭からの粘り込みはさすがという騎乗でした。
王様：いいよね、ジョッキーで買っていれば、そりゃ川田とモレイラと戸崎で決まれば当たるだろうさ。黄金の茶碗も買い放題。
姫様：失礼な。ちゃんと調べましたよ。前走、共同通信杯組が断然強いというデータがあって、その中でも「上がりが3位以内だった」とか、「2着でも着差が0秒2以内」とか、ていねいに調べていくと、今年の皐月賞はジャスティンミラノとジャンタルマンタルが鉄板だと発見したんです。あとは弥生賞の1着馬を混ぜればいい。
王様：たまにはデータがぴったりハマることもあるからね。わしは「時計が遅ければ欧州の持久型血統が強いからシンエンペラー」、「時計が速ければマイラー寄りの適性を持つ馬が強いからジャンタルマンタル」として、結局、当日まで馬場がわからなかったから、オッズに釣られてアーバンシックを本命にした。
姫様：タイムは速かったですね。土曜まではちょっと遅かったのに、なぜか当日の日曜に突然、タイムが速くなって。
王様：あれが天下にとどろくJRAマジックだ。毎週、発表されている馬場情報がいかに意味のないものか、よくわかった。
姫様：じゃあ、ジャスティンミラノが勝ったのもタイムの速い決着だったから、という見解ですか。マイラー寄りの適性を持つ馬が上位に来て、2400ｍ向きの馬は苦戦したという見解で本当にいいんですね？
