プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“組み合わせでの期待値と並び”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
7月19日 小倉11R 小倉記念 芝2000m
小倉記念は小倉芝2000mで施行。初角となる1コーナーまでは400m以上あるので、先行争いによる内外の有利不利は考えなくてよいでしょう。
登録19頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは5頭。先行馬占有率は高くもなく低くもないので、好位を取れる馬、道中で動いていける馬がベター。
1番人気想定はジョバンニ。G1、G2の王道を歩んでおり、昨年はクラシックレースにも皆勤。現4歳のトップグループであり、この評価も妥当でしょう。好走確率も高いと考えますが、ローカルのハンデ重賞だけに、◎は他から探してきたいところではあります。
2番人気想定はガイアメンテ。リステッドの都大路Sを勝っての臨戦です。戦績を振り返ると、3勝クラスを勝った直後の京都金杯で2番人気に支持されたものの17着大敗。小倉大賞典7着を挟んで、6番人気まで評価を落とした2走前の福島民報杯が一番の買い時だった感はあります。京都金杯で狙っていた人はともかく、そうでない人にとっては、今回が特段の狙いどきという印象はありません。
3番人気想定はジーティーアダマン。クラシック路線では壁に当たったものの、重賞を除くと3-1-1-0という好成績。昇級初戦で1番人気に支持された都大路Sではガイアメンテに遅れをとりましたが、4-5と脚をためて0.4秒差なら悪い内容ではありません。ただ、3番人気・4.8倍はやや過剰な印象で、もう少しオッズをもらえれば、といったところ。現時点での評価は保留です。
タガノアビーは昨年のオークス3着馬。前走は3勝クラスのシドニーTを13番手から鮮やかに差し切りました。今回のメンバー構成、コースを考えると、少し後ろ過ぎるかなとは思いますが、オークス3着馬が9倍前後で買えると考えたら悪くありません。この馬も実際のオッズ次第で、ここでは評価を下しにくいですね。
レーゼドラマは直近2走が重賞で0.4秒差・6着、0.3秒差・6着。「僅差の6着以下」という、わかりやすく期待値を取りやすいパターンに該当しています。休養を挟んだのもいいでしょう。想定通りの12.2倍なら期待値はあるでしょう。
カエルムは格上挑戦。前走の3勝クラス・ストークSでは14着大敗でしたが、それもあってかハンデ52キロの軽量です。いかにも一発を狙ってきたという印象で、捲り脚質も悪くなく、M.デムーロ騎手のスタイルにも合っていそう。8番人気・24.7倍なら。
実際のオッズが想定とは異なりそうな印象もあるため、しっかりオッズを見極める必要がありそうな一戦。なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言241
組み合わせでの期待値と並び
★ピックアップレース★
6月21日 阪神11R しらさぎS 芝1600m 稍
◎11エコロアルバ
高○10エルトンバローズ
穴▲18タガノエルピーダ
△5ファーヴェント
☆9ファンダム
注7キープカルム
注15ショウナンアデイブ

―今週も引き続き、6月21日に行われたしらさぎSについて伺います。推奨買い目では高○→注→◎で3連複103.2倍、◎○のワイド10.5倍、そして高○エルトンバローズの単勝12.9倍が的中となりました。今回は「組み合わせの期待値」について深掘りしていきたいのですが、見解文にも「高〇10エルトンバローズは◎11エコロアルバとセットで期待値が高い」と書いていたんですよね。
みねた)過去のコラムでも何度も触れているのですが、「逃げハサミ」とその両脇の馬はセットなんですよ。逃げハサミのメリットは両脇の馬が前に行くことでスペースが生まれることで、接触の不利が軽減されるところにあるので、逃げハサミの馬が好走する際には、両脇の先行馬がちゃんと先行できている可能性が高い。だから、逃げハサミと両脇の馬はセットで好走しやすいので、この2頭を組み合わせた馬券は期待値が高くなるという仕組みです。
―このレースの場合、11エコロアルバと10エルトンバローズが、逃げハサミとその両脇という関係性になります。例えばワイド10-11と8-11を比較した場合、単勝オッズで比較したら10エルトンバローズと8サイルーンは同じようなオッズ帯ですが、2頭同時に馬券に絡む可能性で考えると、並びである10-11の組み合わせの方が期待値は高くなりやすいと。
みねた)オッズ帯というより、単体での期待値は同じ程度の馬であっても、両立しやすい枠並びかそうでないかで、2頭を組み合わせた時の期待値が変わるということですね。組み合わせの期待値というのは検証しにくいので、まだ、あまり多くの馬券ファンには意識されていません。
―実際にはエルトンバローズは先行せず、エコロアルバも最後方付近からの競馬になりました。
みねた)そういう意味では見込みと違いましたが、結果的にエルトンバローズが勝っているということは、力を出し切ったと考えられます。強い馬が力を出し切って道を切り拓けば、隣のもう1頭はそこをなぞって伸びてくることができる。有力馬が中枠で隣同士並ぶと、同じような進路取りで両立しやすいということです。逆に最内と大外とお互いまったく干渉し合わない枠並びになったことで、各々が自分の競馬をして好走するというパターンもあります。両立しやすい枠並びを意識するだけでも、馬券力は大幅にアップすると思いますよ。
―期待値のありそうな有力馬が並びで入っていたら、勝負度合いを上げるというのは意識した方が良さそうですね。
みねた)このレースであれば、10-11のワイドは厚く買って欲しいですね。というよりも、こうした組み合わせの期待値も加味して◎○は打っているので、常に◎○絡みの馬券は厚めに買うことを視野に入れておいてもらいたいです。これは余談ですが、回収率を検証する際に、◎から印への均等買いで検証することが多いですよね。ただ、実際の馬券を考えた時、◎○注決着と◎注注を同じ金額で買っているのはおかしいので、正しい検証とはいえません。印をつけた馬のボックスで検証するなんていうのは論外です。
―買い方についてのお話が出たので改めて伺いますが、このレースでは◎○のワイドや2頭軸の馬券を厚く買うべきだったと。
みねた)そうですね。例えば◎○の3連単2頭軸マルチでも意味合いはワイドと同じなので問題ないのですが、金額が大きくなり過ぎて資金管理が難しくなります。言うなれば、人気薄激走の高目に賭ける金持ちの遊びみたいになってしまうので、現実的にはワイドで資金管理をした方がいいでしょう。
―仮に馬券資金が1000円しかなくても、ワイドを500円買えば5250円になりますもんね(笑)。
みねた)このレースなら、エコロアルバとエルトンバローズの単勝、エコロアルバからエルトンバローズとタガノエルピーダへのワイドの合計4点が良さそう。実際、資金のなかった頃の私なら、この買い方をしていたと思います。ただ、それにしてもこれだけ勝負度合いの高いレースを1000円しか買えないのは苦しいので、最低でも5000円ぐらいは用意して欲しいというのが本音ではありますけど(笑)。
―「組み合わせの期待値」にとどまらず、資金管理と買い方の話まで、とても勉強になりました!
