プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“騎手というファクターをどう扱うか”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
7月26日 新潟11R 関屋記念 芝1600m
関屋記念は新潟芝1600m外回りで施行。向正面直線からのスタートで、初角となる3コーナーまでは548m。スタートから初角までたっぷり距離があるので、先行争いにおける内外の有利不利はありません。
登録14頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは2頭。しかもそのうちの1頭であるジュタは距離短縮ローテ。先行負荷はそれほど高くなりそうになく、枠順による有利不利はほとんどないでしょう。想定14番人気と全く人気はなさそうですが、先行馬占有率的に、メタルスピードの前残りには注意を払いたいところです。
想定1番人気はダノンセンチュリー。条件クラスを3連勝して挑んだ京王杯SCは9着に終わりました。重賞実績がないので1番人気の評価が見合うかとなると疑問ではあります。ただ、3-1-0-0の1600mに戻るのはプラスで、メンバー構成的に距離延長ローテも◎。条件は大幅に好転します。
想定2番人気はアンパドゥ。3勝クラスからの昇級緒戦で、2番人気はさすがに売れ過ぎかなという印象です。
想定3番人気はエルトンバローズ。重賞3勝、マイルCS2着の実績は、このメンバーでは抜けています。前走の7番人気が絶好の買い時だったとは思いますが、今回の3番人気・7.6倍でもまだナメられているなという印象。それにしても、東京新聞杯のような人気の時に沈んで人気を落とすと激走する、面白い馬ですね。
サンダーストラックはG1からの臨戦。2走前に重賞で1番人気に支持されたほどの馬でもあり、4番人気・8.8倍なら期待値はありそう。あとは古馬との力関係でしょう。
ランスオブカオスはここ2戦が0.7秒差・11着、0.4秒差・7着と期待値を積めそうな負け方で、そろそろ狙い頃なのですが、想定5番人気・9.9倍はまだ辛い印象。当日のオッズ次第ですね。
ファーヴェントは先行力があり道中でも動けるタイプで展開は向きそう。この馬も0.3秒差・6着、0.4秒差・9着と期待値の積めそうな臨戦です。
ドロップオブライトは4走前に重賞勝ちがあり、2走前の愛知杯では1番人気に支持されていました。それだけにここ2戦の大敗で人気が急落しそうなここは狙い目になりそうです。2戦ともに「後方から何もせず」という内容で、力負けというわけではないでしょう。
クランフォードは前走の谷川岳Sで1番人気を裏切る11着。距離延長ローテはプラスで、2走前の阪神牝馬Sでは勝ち馬エンブロイダリーから0.2秒差の4着と好走。9番人気・26.0倍なら一考の価値はあります。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言242
騎手というファクターをどう扱うか
★ピックアップレース★
7月12日 函館7R 3歳以上1勝クラス ダート1700m 不
◎9ヒミノエトワール
高○2デルマサクラサク
▲7アリストクラシア
△5マリブサーフ
☆1バシリス

―7月12日の函館7Rは◎9ヒミノエトワールが勝利。実はこれ、武豊騎手の5000勝目というメモリアルの一戦でした。週中から武豊騎手の5000勝は話題になっていて、大いに盛り上がりましたね。
みねた)すごいですよね。私が子供の頃から“武豊”はレースに乗っていて、世間では競馬=武豊という存在でした。そして今なお、トップランナーとして輝き続けています。騎乗馬は、その美しいフォームと一体になって、まっすぐ伸びてくるという印象が強いですね。競馬だから全馬フェアであるのをよしとも思っていないし、技術のない騎手も混じることでギャンブルとしての不確定要素が増す部分があるとも思っています。ただ、不用意な操作でフラフラ走っているのをみたら「まっすぐ走らせてよ!」と思いますし、技術に裏打ちされた武豊騎手の手綱捌きをみると、特別な存在であることが際立ちますよね。
―ちょうど時期的には一年の折り返しのタイミングになりますが、上半期会心の的中の一つでもある安田記念は武豊騎手騎乗のシックスペンスが勝利しています。
みねた)今の若い競馬ファンは、全盛期の武豊騎手の凄さを知らないので、それがオッズにも現れているような気がします。それこそ30年前は、武豊騎手の凄さはわかっていても、過剰人気で買えない状態でしたから。この安田記念も、騎乗予定馬が週中に回避して急遽の乗り替わりになりましたが、ほとんど話題になりませんでしたよね。実際、8番人気・単勝21.6倍というのは、武豊騎手のG1での最高配当だったそうです。
―JRAG1を85勝目での最高配当の更新。いかにこれまで過剰人気だったかがわかります。確かに、今回もレーン騎手とかルメール騎手への乗り替わりだったら、もっと話題になっていたような気がします。
ところで、みねたさんは騎手というファクターは、予想においてどれくらい重視していますか?
みねた)活用しているAIは騎手の要素を組み込んでいると思いますが、人間みねたとしては考慮していません。狙えると思ったらリーディング下位の騎手でも躊躇なく買います。「あ~あ」という乗り方をされてしまうこともありますが、それも含めて「買った自分が悪い」と思うようにしていますね。
ただ、今春のルメール騎手のG1での活躍をみても明らかですが、騎手というファクターが結果に大きな影響を与えているのは間違いないです。そういう意味では、私の◎にトップジョッキーが乗っている時だけに絞って予想に乗ってもらうというのも1つの作戦でしょう。
―騎手というファクターを予想に生かすのは難しいですか?
みねた)乗り馬の質が変わったり技術が向上したり、逆に衰えたりするので、イメージに引っ張られないメンタルが求められます。覚醒の瞬間を見極め、期待値に見合わなくなったと思ったらスパッと見切る必要があるので、推し活をするようなタイプの方には向いていないでしょうね。ただ、コースレイアウトのような普遍的なファクターではない分、正しく見極められたら大きなアドバンテージがあるのも確かです。
―函館7Rについて話を戻しますが、このレースで9ヒミノエトワールを◎にした思考について教えてください。
みねた)印で伝わると思いますが、3番人気のコイタマチャンを危険な人気馬だと判断していたのが、このレースを厳選レースに据えた大きな理由です。
―無印ですね。
みねた)先行昇級のこの馬が危険だと判断していました。4番人気のマリブサーフもまた先行昇級。この2頭が人気を吸って、他の馬の期待値が全体的に上乗せされている状態でした。好走率のバランスを加味すると、1、2番人気馬に◎◯でも期待値はあるだろうと。
○2デルマサクラサクに「高」が付いているということは、人気であっても期待値があるという意味合い。3番人気、4番人気が人気を吸っているメンバー構成で、直近4走で3回の馬券絡みというのは、明らかに力量上位でした。
推奨買い目だとオッズ切りの対象になりますが、前回のコラムでもお話した通り、◎◯は組み合わせの期待値も加味して打っているので、この馬券はしっかり買って欲しいですね。
―9ヒミノエトワールは直近3走が9着→7着→4着なので、成績自体は特筆するほどでもありませんが、どの辺りが買い材料でしたか?
みねた)現級で7-7-4-4から0.3秒差というだけでも十分に狙えますが、大外枠で自身の内側が先行馬という、実質的な逃げハサミでしたからね。出遅れ癖のある馬だけに、一層、大外枠はプラスに働きます。実際に、ゲートをヨレ気味に出ているので、内目の枠だと他馬と接触していたでしょうね。そこからのリカバリーは、「さすが、武豊!」でした(笑)。
