YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは10/23(水)の浦和・埼玉新聞栄冠賞。発走時刻は17時45分です。
~浦和ダ2000mという非主流コース~
1着馬にはJpnII・浦和記念への優先出走権が付与されるSIII・埼玉新聞栄冠賞。2021年からは浦和記念と同じ浦和ダ2000mで行われるようになり、大舞台に向けても無視できないステップレースとなってきました。
浦和ダ2000mは、直線が長い大井ダ2000mやコーナーのキツい川崎ダ2000mとは異なり、直線が短くコーナーが緩やかなコース。そのため、道中のペース変化が小さく、逆に残り600~400m区間で後半の最速ラップをむかえる消耗戦になりやすいのが特徴です。
日本のダート長距離戦は芝競馬と同じように、残り400~200m区間で最速をむかえることが多いだけに、日本競馬への適性とは大きく異なる適性が求められるコースとも言えるのではないでしょうか。
▼2021年
12.7-12.2-13.2-12.7-13.0-13.0-13.4-12.5-13.1-13.2
▼2022年
12.6-11.0-12.7-12.9-12.4-13.4-13.5-11.7-13.6-15.1
▼2023年
12.7-11.2-12.8-13,1-13.1-13.1-13.5-12.0-13.2-13.3
~大トビのダート血統に注目!~
前述の通り、浦和ダ2000mは日本の主流条件とは大きく異なる適性が求められるコースのため、血統面でも日本の主流系統であるサンデーサイレンス系の苦戦が顕著な舞台でもあります。
埼玉新聞栄冠賞と同じく浦和ダ2000mで行われる浦和記念では、過去10年の好走馬のべ30頭中14頭がサンデーサイレンスの血を持っておらず、18頭が非サンデーサイレンス系産駒。埼玉新聞栄冠賞も2000mに変わってからは、サンデーサイレンス系産駒が1頭も馬券圏内に絡んでいません。
逆に埼玉新聞栄冠賞で好走が目立つのはSeattle Slew→A.P. Indyやクロフネといった大トビのダート血統。どちらもスピードの持続力に優れた血統だけに浦和長距離戦のペースはピッタリで、他では消耗戦に滅法強いブライアンズタイムの血にも要注目です。
◆Seattle Slew→A.P. Indy
2021年1着タービュランス:父パイロ
2022年1着ライトウォーリア:父マジェスティックウォリアー
2023年2着ランリョウオー:Seattle Slewの4×5
◆クロフネ
2021年3着リッカルド:父フサイチリシャール
2022年3着エルデュクラージュ:父クロフネ
【埼玉新聞栄冠賞の最終見解】