『田端到・加藤栄の種牡馬事典』で知られる田端到氏が、馬券術の入門から応用まで競馬予想の考え方・コツを伝授する『王様・田端到の「名馬に学ぶ馬券術」』。
今回のテーマは「血統と競馬場適性」です。ぜひお楽しみください!
当連載は「王様の競馬教科書」という入門書をまとめるために始めたことを、前回に書きました。今回から第1章に取り掛かる予定でしたが、いざ始めようと思うと、どこからスタートしていいのかやっぱり悩む。そこで順序立てを気にせず、コンテンツをひとつずつ増やすことを優先します。
今回取り上げるテーマは「血統と競馬場適性」。ちょうどいいタイミングの題材があるので、モーリス産駒をピックアップして、夏のローカルに使える馬券術を紹介します。
この種牡馬の産駒は直線の長いコースが得意、といった血統馬券術を聞いたことがあるでしょう。有名なのはディープインパクトです。
「ディープインパクト産駒は直線の長い東京コースがもっとも得意。一方、小回りで直線の短い福島コースや函館コースは成績が落ちる」
これはディープ産駒を見たことがある人なら、理解しやすい傾向です。
ディープ産駒は、末脚をためて、鋭い差し脚を繰り出す競馬が得意。だから、直線の短いコースよりは、長いコースのほうが持ち味を発揮できる馬が多い。また、東京コースは馬場が傷みにくく、タイムも速いため、鋭い差し脚を使うディープインパクト産駒に合う(そういうタイプが多めというだけであって、小回りコースや直線の短いコースを得意とするディープインパクト産駒もいます)。
もっと新しい現役バリバリの種牡馬にも注目しましょう。モーリスです。