『田端到・加藤栄の種牡馬事典』で知られる田端到氏が、馬券術の入門から応用まで競馬予想の考え方・コツを伝授する『王様・田端到の「名馬に学ぶ馬券術」』。
今回のテーマは走力を見極めるための重要項目その3「前走のレベル判断」です。ぜひお楽しみください!
1頭1頭の走力を見極めるための重要項目、その1は「クラス成績」、その2は「前走の馬場・枠順補正」ときて、その3は「前走のレベル判断」です。
前走の結果は、今回の人気に大いに影響します。しかし、着順だけを見て、好走と凡走を判断するのは良くない。
前走は強いメンバーが集まった「レベルの高いレース」なら、5着でも価値がある。逆に前走は強いメンバーがいなかった「レベルの低いレース」なら、2着でも価値は高くない。これがレベル比較です。前走に限らず、前々走も、3走前も、レベルの把握は大事です。
レースレベルの把握方法はいろいろありますが、3つ挙げます。
(1)事前の予想段階において、自分の判断で、A・B・Cのレベル分けをしておく。
各レースの検討をする際に、「このレースは2勝クラスにしてはいい馬が揃ったな」とか、「重賞とは名ばかりで、ほとんど1勝馬じゃないか」と、自然にレベル判断をしているはずです。
このようなレース前のレベル判断は、大事にしたほうがいい。レースが終わってからだと、タイムに惑わされたり、見た目の派手さに目が曇ったりしやすいけれど、レース前の印象は的確なものです。
予想の段階で、そのレースは該当クラスにおいてAレベルなのか、Cレベルなのか、普通(Bレベル)なのかをメモしておくと、のちのち役に立ちます。
(2)レース後にタイムやラップでレベル判断をする。
これはオーソドックスな方法です。私はあまりタイムを重視しない派なので具体的なやり方には言及しませんが、短距離戦ではタイムが重要な指標になるだろうし、走破タイムやラップからレースのレベル判断をします。
(3)そのレースで走っていた馬の次走成績を確認する。
これは最近、実践する人が増えたテクニックです。ある程度、日が経過しないとできない方法ですが、そのレースで2着だった馬は次走どうだったのか、3着だった馬は次走どうだったのか、これらを調べることでレースレベルの判断をします。
1頭1頭の次走成績を調べるのは大変と思われるかも知れませんが、今は競馬ソフトのボタンひとつで調べる機能があります。私が使用しているTARGETは、これができます。
先週行われた新潟2歳Sを例題にしてみましょう。各馬が勝ち上がったレースにおいて、2着以下の馬の次走成績を調べます。