1着キタウイング、2着ウインオーディンで決着した先週のG3・新潟2歳S。当欄で紹介したシーウィザードが馬場の真ん中から抜け出しかかったところを、連闘馬の2頭が内外から差してワンツーフィニッシュを決めました。
新潟2歳Sがマイル戦として定着した2002年以降の20年間で、新潟2歳Sに連闘馬が出走したのはわずか1頭(シンガリ負け)のみ。結果が出ていないだけでなく出走すらほぼ無かったということは、「体力の付ききっていない2歳馬に、夏の暑い新潟への連戦は過酷」であることの証明であると考え、私は思い切って両馬を無印にしたのですが…結果は前出の通りです(苦笑)。
戦前から言われていた通り、今年の新潟2歳Sのメンバーが低調であったことも大きいのでしょうが、かつてと比べて現代は調教や輸送、体力やダメージの見極めなど、トレセン関係者の技術向上も大きいと改めて痛感させられた一戦でした。
気を取り直して今週はG3・札幌2歳S。自分は美浦トレセンにいるため直接取材はできていませんが、北海道からはブラストワンピースの全弟ブラストウェーブ、栗東からはサトノダイヤモンド産駒のダイヤモンドハンズの評判が伝わってきています。まだ牡牝ともに確たる主役不在と言われている現2歳世代。はたしてどのような決着となるのでしょうか。
一方、今週の新潟では、日曜(9月4日)5Rの新馬(芝外1800m)に注目馬がスタンバイしています。
まずはエピファネイア産駒の牡馬テンカノギジン(牡、母モスカートローザ)。手塚貴久厩舎の所属で、オーナーはヤングマンパワーやアサマノイタズラ、ココロノトウダイらと同じ星野壽市さんです。
▲手塚厩舎のテンカノギジン
手塚調教師は『自分から前に行こうとするマジメさがあるね。1週前追い切りも時計以上に余裕があった。初戦から動けそうだよ』と好感触でした。鞍上は先週8勝と絶好調だった戸崎圭太騎手です。
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。