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競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ
2026/07/09 (木)

サトノレーヴが出走するジュライカップの有力馬/競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ

競馬キャスター・大澤幹朗氏がお届けする、知れば競馬の奥深さがより味わえる連載『競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ』。

今回のテーマは、日本馬サトノレーヴが参戦する英G1・ジュライカップ(日本時間11日深夜)の有力馬紹介です。

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競馬アナウンサーと学ぶ ゼロから分かる競馬教養



イギリス滞在中のサトノレーヴ(牡7、美浦・堀宣行)が、日本時間の11日深夜(12日午前0:35)にニューマーケット競馬場の芝直線6ハロンで行われるG1・ジュライカップに出走します。

1876年の創設で150年の歴史を持つジュライカップに日本調教馬が出走するのは、2022年のキングエルメス(11着)以来4年ぶりです。

ジュライカップは毎年7月にニューマーケット競馬場で3日間に渡って行われるジュライフェスティバルのメインカード。6月のロイヤルアスコット開催で馬齢や性別など異なるカテゴリーに分かれて戦った有力馬が集結する、ヨーロッパ最高峰のスプリント競走です。

今年もクイーンエリザベス2世ジュビリーS(4歳以上、芝6F)、キングチャールズ3世S(3歳以上、芝5F)、コモンウェルスC(3歳牡牝、芝6F)のロイヤルアスコット開催の3つのスプリントG1の優勝馬と上位馬がエントリーし、豪華メンバーとなりました。

大手ブックメーカー・ウィリアムヒルの前売り1番人気は、ロイヤルアスコットの3歳G1コモンウェルスCの優勝馬ヴェネチアンサンで3.25倍です。

英国カール・バーク厩舎の3歳牝馬で、2歳時に4連勝で仏2歳G1・モルニー賞(ドーヴィル芝1200m)を制した後、距離を延ばしたG1・モイグレアスタッドS(カラ芝7F)は3着、G1・英1000ギニー(ニューマーケット芝8F)は11着と敗れましたが、その後は再び連勝。いまだ6F以下では負けがありません。

1番人気に支持された前走コモンウェルスCでは、先に抜け出した伏兵スパイシーマーグをゴール寸前で差し切りアタマ差で勝利しました。

主戦のクリフォード・リー騎手は、K・バーク厩舎に所属する30歳のジョッキー。去年10月、休暇中のクロスカントリーバイクでの事故で首の頸椎を骨折する重傷を負いましたが、驚異の回復力で今春に復帰しています。

また、ヴェネチアンサンの父Starmanはマキャベリアン系の種牡馬で、現役時代は2021年のジュライカップを制しています。ジュライカップに3歳牝馬が出走するケースは稀で、優勝馬は1983年のハビブティまで遡ります。なお負担重量は4歳以上の牡馬セン馬61キロに対して、3歳牝馬は56.5キロです。

6.0倍の2番人気は6月のクイーンエリザベス2世ジュビリーSで大接戦を演じた2頭が並んでいます。

勝ち馬のアルメラク(牡4、英国 ウィリアム・ハガス)は、シャドウェルスタッドの自家生産によるDarkAngel産駒。重賞初挑戦だったロイヤルアスコットの前走で8番人気の評価ながら勝利し、G1初タイトルを手にしました。

去年9月のレースで落馬競走中止した際に負傷したジム・クローリー騎手は長期欠場からの復帰が遅れていて、今回もトム・マーカンド騎手が騎乗する予定です。

一方、去年の1/2馬身差に続き、今年はハナ差で2年連続2着だったサトノレーヴ。衰え知らずの7歳馬は悲願の海外G1タイトル獲得に向けレース後も英国に滞在。8月の仏G1・モーリスドゲスト賞(ドーヴィル芝直線1300m)にも登録しています。

今回は、3月のG1・高松宮記念で連覇を達成した鞍上C・ルメール騎手と2度目のコンビを組んで、2000年のアグネスワールド以来の日本調教馬によるジュライカップ制覇を目指します。

7.0倍の4番人気は、エイダン・オブライエン厩舎のミッションセントラルです。No Nay Never産駒の3歳セン馬で、前走はロイヤルアスコットの直線芝5FのG1・キングチャールズ3世S(3歳以上)で7人気の評価ながらアタマ差で勝利しました。

A・オブライエン調教師は過去ジュライカップを、1999年のストラヴィンスキー、2010年のスタースパングルドバナーなどで5勝しています。3歳牡馬セン馬の負担重量は58キロです。

5番人気は、前出のアルメラクと同じW・ハガス厩舎の3歳牡馬ディヴィジョンで9.0倍です。前走のコモンウェルスCは3着でしたが、ゴール前は鋭い末脚を見せて前との差を詰め、勝ち馬ヴェネチアンサンとの着差は1/2馬身でした。ワズナンレーシングの所有馬で、鞍上はジェームズ・ドイル騎手です。

このほか、前走でロイヤルアスコット芝6Fのハンデ戦ウォーキンガムSを勝って3連勝とし、今回が重賞初挑戦となるダブルラッシュ(牡4、英国 A・ボールディング)が11.0倍。

去年の2着馬で、今回は去年のG1・スプリントC(ヘイドック芝6F)をレコード勝ちした時と同じW・ビュイックを鞍上に迎えたビッグモジョ(牡4、英国 マイケル・アップルビー)が15.0倍。

ドナカ・オブライエン厩舎の4歳牡馬で、前走クイーンエリザベス2世ジュビリーSは7着だったコマンチェブレーブが21.0倍。コモンウェルスCは8着だったコップル(牡3、英国 クライヴ・コックス)が26.0倍などとなっています。

ジュライカップが行われるニューマーケット競馬場は、L字を反転させたような右回りの1コーナーコースです。コーナーからは内・外2種類の直線コースに分かれます。

春のギニー競走や秋のレースで使用される外側の「ローリーマイルコース」に対し、夏のジュライカップでは内側の「ジュライコース」を使用。うねりはあるものの、ほぼ平坦が続き、ゴール前1Fで急勾配が待ち構えます。

賞金総額80万ポンド(約1億7300万円)、1着賞金45万3680ポンド(約9830万円)のG1・ジュライカップ。競馬産業の施設が密集する「競馬の故郷」ニューマーケットでの熱い戦いに注目です。

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大澤幹朗 近影

大澤幹朗

1973年9月22日生まれ。千葉県出身。IBC岩手放送アナウンサー時代に岩手競馬のレース実況に携わり、メイセイオペラら名馬と出会う。2003年にフリー転身後、2006年よりグリーンチャンネル中央競馬中継キャスターに。2013年からは凱旋門賞など海外中継も担当。そのほか、WOWOWヨーロッパサッカー実況アナウンサーとしても活動中。

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