★今週の重賞ピックアップ★
9月18日 中京11R ローズS(芝2000m)
ローズSは中京芝2000mで施行。スタンド前直線半ばからスタートし、初角となる1コーナーまでは314m。それほどポジション争いにおける内外の有利不利は大きくありませんが、開催2週目ということを考慮すると、「やや内有利」ぐらいと考えるのが妥当でしょう。
登録している15頭を見渡すと、先行してきた馬が多いのが目につきます。いつものように前走の通過順位に3番手以内がある馬をカウントする10頭。15分の10と占有率が高く、差し馬か距離短縮馬を狙いたいというのが第一感です。
距離短縮に着目するならオークス組。アートハウスとパーソナルハイは有力候補と考えていいでしょう。
差し馬狙いならまずはメモリーレゾン。3歳夏に2勝クラスを勝つというのは、実力がなければできないこと。今回、2勝クラスを勝ってきたのはこの馬だけです。4角8番手からの差し切りというレースぶりにも好感がもてます。唯一の心配は、1800mからの距離延長となる点。距離延長は、ゆったりとした流れになる場合が向いており、前半から流れが激しくなりそうな今回のローズSとは、あまりマッチしていません。
「差して勝ってきた」という観点なら、ルージュリナージュも穴の資格アリ。前走の通過順位が5→6と、道中で脚をためて差しているのは魅力的です。こちらも1800mからの臨戦となりますが、ミモザ賞・3着など、2000m自体への心配はありません。
2勝クラスで2着だったヴァンルーラー、セントカメリアも当然、上位を争う力を秘めています。
新星候補のサリエラにももちろん注目。7番手から上がり32.9秒を使って差し切った前走内容からも高い能力を感じます。ただ、なにしろキャリア2戦の牝馬なので、想定通り2倍台の単勝オッズとなるなら、過剰人気感は否めません。
わかりやすい穴パターンに合致している馬が少なく、買いやすそうな馬は相応に人気している印象で、なかなか狙いを絞りにくい一戦。最終的にはオッズの比較が大きな鍵を握ることになるでしょう。
【枠順確定後注目馬】
1セントカメリア
4パーソナルハイ
6サリエラ
8アートハウス
11ヴァンルーラー
12ヒヅルジョウ
14ルージュリナージュ
並びからは配当妙味が上がるような馬はおらずオークス組の距離短縮が活きそう。秋華賞に向けて春のクラッシック組か新興勢力の台頭があるのか注目のレース。
なお、最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言46
『少頭数では展開想定から買い目を絞りやすい』
★ピックアップレース★
8月28日 新潟7R 3歳以上1勝クラス(芝1800m稍重)
◎9ブルーゲート
○6グルーヴビート
▲2サザンナイツ
△3シャーマンズケイブ
☆4ライラスター
参考買い目
単勝 9 2000円
ワイド 9―6.2 各1500円
馬連 9―6.2.3.4 各600円
3連複 9―6.2.3.4―6.2.3.4 各600円
─予告通り、前回に引き続いて8月28日の「技あり!」的中について伺っていきます。みねたさんも自画自賛の新潟7Rは、◎9ブルーゲートが4番人気3着、▲2サザンナイツが7番人気1着となり、ワイドが的中。1500円×14.6倍で21,900円の払い戻しになりました。
みねた) これは金言4「決着形を意識して買い目を組み立てる」が綺麗にハマってくれました。この連載の初期から、少頭数レースで勝負する意義みたいなものについて語ってきたので、それを体現できたという点で、この的中は自分でも気に入っています。
─9頭立ての1勝クラス。確かに、最初から購入対象から除外した方も多そうです。そこを敢えて勝負レースにして仕留めるのがみねたさんらしいですね。では、まずは◎9ブルーゲートの理由から教えてください。
みねた) シンプルに、「札幌で4角12番手とか4角9番手からでは届かないよね」というのが第一です。札幌コースでほぼノーチャンスの位置取りから0.5秒差、0.6秒差なら悪くなく、ゴール前直線が659mある新潟外回りコースなら、馬券圏内への食い込みが期待できます。それ以外にも、これまで連載で述べてきたパターンにいくつか当てはまっていましたよね。
─金言34「少頭数の大外枠」には気付きました。少頭数の大外枠は、不利を受けるリスクが少なく、その割に距離ロスはそれほど大きくない、という金言です。
みねた) そうですね。あとは、前走が0.6秒差の8着なので、金言9「前走僅差の6着以下」という期待値を取りやすいパターンに当てはまっています。それから、8番のポルトヴェッキオが先行馬なので、先行馬の外というのもよかったですね。
─あっ、本当だ。大外枠で一つ内が先行馬なら、実質的な「逃げ挟み」ですもんね。この◎は納得です。
みねた) 差し馬を◎にしたので、馬券の組み立ては簡単です。金言38「下級条件では差し馬は1頭まで」で話した通り、差し馬のスペースが2頭分空くのは稀なので、差し馬から馬券を組み立てるなら、相手は逃げ先行馬を中心に選ぶのがセオリーです。
─そうすると、前走も新潟外回りコースで逃げを打って3着している2サザンナイツには自然と目がいきますね。
みねた) 前走逃げている馬は期待値を取りにくいのですが、この馬は前走で逃げて好走しているのにもかかわらず、ここも7番人気とナメられていました。
─そしてもう一頭の二列目候補、対抗評価だったのが6グルーヴビートです。
みねた) こちらは捲りですよね。差し馬を本命にするのであれば、相手は前に行く馬。すなわち先行する馬か、道中で位置を上げていく馬です。6グルーヴビートは直近3走の通過順が9-9-9-7、9-8-9-6、10-10-7-7と続けて道中で押し上げていく競馬を続けていました。
─馬券の組み方をみると、対抗以下の印が4頭、2列目となるワイドの相手も2頭と普段より絞っています。これはやはり少頭数だから絞らないと期待値を取れないということでしょうか。
みねた) それもありますし、少頭数だと展開想定がしやすいので、相手が絞りやすいという側面もあります。6グルーヴビートが捲って前を潰せば、6グルーヴビートと9ブルーゲートで決まる可能性が高く、捲りが不発だった場合は2サザンナイツが残る。このどちらかですよね。6グルーヴビートが捲って前を潰すパターンの方がより9ブルーゲートの差しが決まりやすくなるので、相手として6グルーヴビートを上位に取ったということです。
─○と▲の間にも、きめ細かい配慮が詰まっているんですね。どう転んでも、◎○、◎▲のワイド2点は、当たりそうです。ちなみに、2番人気の1サイルーンをヒモに拾っておけば3連複の66.7倍もありましたが。
みねた) 66倍あるなら押さえてもよかったですかね(笑)。まぁでも、このレースについてはこのワイド2点だけでもかなり期待値がありましたから。ワイドで利益を確保しつつ、絞った3連複が獲れれば1ヶ月分のプラスが確保できるよね、という意識でした。1レース単位ではなく、数ヶ月単位で収支を考えた上で、自分のスタイル通りに組んだ買い目なので、この3連複が獲れなかったことへの後悔はありません。