競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回のテーマは「乗り替わりと鞍上弱化を考える」です。
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先週は夏の大一番・札幌記念。レースは水道橋・亀谷サロンでの観戦でした。
当日の札幌は南南東からの強い4コーナー追い風の影響を強く受けており、外からブレーキを踏まずに押し上げていく馬が有利。道中での細かい出し入れや向かい風で動いた馬は止まるという競馬が続きました。
特に風の影響が強かった日曜日は傾向が顕著で、芝ダート問わず内枠は不利、7~8枠の馬が大活躍でした。
1枠 (0-0-0-15)
2枠 (1-0-2-12)
7枠 (1-5-4-13)
8枠 (5-2-2-14)
こういった極端な状況での競馬においては、ジョッキーの勘はもちろんですが、大局を見渡せる参謀の重要性も感じます。
アドマイヤテラの向こう正面の仕掛けは、結果を抜きにして理解できないものでしたし、「調教師と4コーナーを先頭で迎えようと話をしていた」というマジックサンズ陣営の戦略も、当日の傾向を考えるとちょっとズレていたといわざるを得ません。敢えて偉そうな書き方をしますが、
「誰かが教えてあげれば……」
という気持ちにはなります。戦いは現場で体を張る者が主役とはいえ、戦略を練る裏方も非常に重要だなと感じました。戦略ひとつで極端な話、勝つか惨敗かが決まってしまいます。
ちなみに、最高に上手く乗ったのは8枠15番という有利な外枠を生かし、さらに仕掛けを待った古川吉騎手のシェイクユアハート。好タイムは2度の追い風による影響も大きかったとは思いますが、直線の伸びは見事でした。
~鞍上弱化という考え方~
さて、今回は鞍上弱化というテーマについて考えてみたいと思います。
最近の競馬をみていると、案外乗り替わりはその効果の大きさの割に、オッズに反映されないなと感じます。AIが苦手なのか、あるいはあまり計算に入れていないのかはわかりませんが、いずれにしても、そこはある意味AIという怪物がまだ足を踏み入れていない土地なのかもしれません。
中京記念は○ラヴァンダが1着、◎ミニトランザットが2着、☆サトノシャイニングが3着と本線で的中することができましたが、的中の大いなる助けとなったのが、鞍上弱化という考え方です。
